瞑想中に感じた、海の中のような青緑の光
毎夜、瞑想をしている。
目を閉じて思い浮かべる。
やわらかな芝生の広場に、小さな小さな小屋がある。
入口のドアを開けると、見えてくる。
足元にぽっかりと四角い穴が開いている。地下室への階段がある。
そこから漏れている光が、青緑に揺れている。
階段を降りてゆくと、自分の体が光に包まれる。まるで海の中みたいだ。
水に包まれているような心地さえする。
私の体が、ゆったりとしている。
階段の下は、壁が見えないほど広い。
奥の方は薄暗い。けれど周りは、上方から差す光で明るい。
光は相変わらず青緑だったり、所どころはレモン色に光っていたりする。
ゆっくりと周りを見ると、魚の尻尾をつけたままの胎児が浮かんでいる。尻尾と、手にもならない小さな手を動かし、光の中で揺れている。
これは私なのだと察する。
わたしは胎児で、青緑の光の中で浮いている。泳ぐように、揺れている。
わたしの体の周りに、青緑の、穏やかな光を感じる。私は安心している。私はリラックスしている。
少し遠くに、同じような胎児が泳いでいる。ふたつ、みっつ。
それらはきっと、別の人なのだろう。
わたしは自覚した。この青緑の光の空間は「命」のレベルにあるものだ。そしてそこを、他と共有しているのだ。
わたしは自覚した。わたしの周りにある光が、わたしに生命を与えてくれている。わたしは、この光に包まれている。
瞑想の中のこのイメージを、ここに座っている体で感じてみよう。
感じることができるではないか。
わたしは、この体で、生命を生かす青緑の光を感じることができている。
わたしは、ゆたかな気持ちになった。
仕掛けておいたタイマーが鳴った。
終わりの時間だ。
わたしは、胎児であるわたしをやめ、階段をのぼり、地下室を出て、小屋からも出る。
ゆっくりと目を開けると、わたしの部屋だ。わたしは部屋にいる。
試しに青緑の光をもう一度イメージしてみると、瞑想中の「包まれている感じ」を感じることができる。
これは、どのような心理効果なのだろうか。
よくは分からないけれど、わたしはゆったりした気分だった。
ゆったりした気分で、床に着いた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?