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兼業歌手活動の日常

9月に入ってから、週の何回かは夜に歌劇場での稽古に参加するようになった。

朝は5時半起きで、6時過ぎには家を出て7時ちょい過ぎには仕事を始め、4時半ごろには会社を上がったら家に帰って少し一息ついたり場合によっては軽食を食べたらもう稽古に行く時間だ。

稽古が終わったら家に帰って、少しまた一息ついたら寝る支度を始める時間になって、22時ごろには消灯して寝床に入る。

布団に入ってからiPadで漫画を読むのが日課で、読んでいると眠くなるのでキリのいいところで寝る。

稽古であんまり歌わなかった日は、例えば昨日なんかは、家に帰ってから自分の歌の練習をした。

平日は、夕食を調理したりする時間よりもその他の活動を充実させることを念頭に置いていて、
パンを焼いて食べたりヨーグルトを食べたり、
切って焼いて煮て食べて洗って…という一連の手間をなるべくやらないようにしている。

稽古がない日はバレエに行くか、ジムへ行って体を動かす。

月曜日から木曜日はこんな感じで忙しいのである。

何週間か前に、仕事に行って稽古に行く日が3日連続で続いた時、体力というか気力というかとにかくそれをこなすことの限界のようなものを感じた。

まだ舞台稽古が始まっておらず、音楽稽古だけなんだけど
舞台稽古が始まったら拘束時間長くなるし、やっていけるのかな…と不安になった。

歌劇場の仕事も、給金が出ているので仕事。

昼間フルタイムで会社で働いて夜は歌劇場で歌って働くわけだけど、
もうこれをやっている原動力は意地でしかない気がする。

会社勤めだけしてるのなんかタルいし、歌劇場で非常勤歌手だけやってたら生活なんてできないのである。

私は超現実主義者だなと感じるけど、自分の力でやりたいことをやるには自分が全てを背負うしかない。

会社勤めは、私には歌い手という別の軸があるという自負があるからこそやっていける。

逆に歌手活動は、私にはどう転んでも生活を立てていける仕事があると思えるからお金なんてこだわらずやりたいことをできる。

どっちも自分だし、両方から得られるものがあると思ってる。

世の中には、ほとんど仕事のようなものをしなくても演奏活動だけに専念している人もいるし、音楽を教えることで生計を立てている人もいるけど

それじゃない方法で演奏活動をする方法もあるということ。

私は教えるのはあんまりしたことはないけど、結婚式の聖歌隊などは日本でやっていたことがある。

拘束時間は長くて大変で気を使いまくる割に、あまりに報酬が低く交通費も出ないような仕事だった。

そのように、芸術家の仕事はとても安く見積もられている。

自分の足で生きていくために選んだ兼業歌手。

ほんとは誰かに頼れたらどんなにいいだろうなとは思う。

5時半起きなんかしたくないし、たまに理不尽なこともある会社勤めは苦労する。

けど、芸術の世界と違って自分を評価してくれもする。

もちつもたれつだな。

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