見出し画像

ピンホールマーケティングのうわべを真似ても、大して効果が出ないです。

ピンホールマーケティング とは
1 、大手がやらない分野で
2、属人的に営業をかけられる経験・知識を総動員して、
3、 小さく、だけど、尖った戦略で売り込む
戦略です。

スーパーマーケットのピザ部門で、焼きたてピザ・予約時間のお渡しで成功を収めた記事の続きです。

ピザ部門で成功したのをまねて、スーパーマーケットの複数部門で同じように店内製造の商品で予約を受けるという戦略をたてました。果物部門や、鮮魚部門等々。
季節イベントに合うように、立派なカラー写真のカタログを作成して宣伝しました。

結果は惨敗でした。予約数量が全く目標に届かなかったのです。
原因は3つ。

原因1、予約のメリットが感じられない。
ピザのようなアツアツ焼きたてのようなピンホールの魅力が無かった。他の店内製造の予約商品は店頭に陳列している商品との明確な違いが出せなかったということです。
また、「事前予約の値引き」というお買い得感を打ち出す作戦もありますが、これも成功しづらい。予約数量を引き上げねばならないし、数量が増えると製造が追いつかず、従業員が疲弊する可能性が高いです。
「値引き」以上の魅力をピンホールで打ち出せると成功率が上がります。

原因2、高い技術をもつ従業員が少なかった。
イベント用の商品を店内製造して、出来立てをお渡しするのが最大の魅力なのに、それをこなせる高い技術、センスを持つ従業員が少なかったと言うことです。
そのため従業員は前向きに取り組むことができなかった。やらされる仕事になってしまった。
「事前予約は売上が上がる」という、うわべだけの戦略を真似てもダメですね。

原因3、従業員の地道な営業が不足していた。
従業員が真剣に取り組めないのだから営業もそれなりです。もともと上記原因1、2のマイナス要素を抱えていて予約数量が計画通りに獲得できる見込みが薄かった。
カタログを配るだけの営業は効果が無いです。従業員が地道に声を掛ける、「買ってください~」とさらりと言えることが大事。普段からの練習して慣れておくことが必要かも。

こうやって振り返ると、この「店内製造の予約」戦略はだれもが「誰かがやるだろう」的な雰囲気でした。カタログ配って、予約を呼び掛ければ成功するだろう(私は何もしなくても)、という雰囲気。中途半端な予約商品、中途半端な製造工程、中途半端な営業。
う~ん、成功は難しいかも、これは。

ピンホールマーケティングのうわべだけ真似ても、大した実績は残せないのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?