#344 ファンタ
春分の日に娘の家族が帰ってきた。
しょうへいの小学校卒業のお祝いと、3月22日に11歳になるりかこの誕生日のお祝いを兼ねて、夕方、子どもたちの希望している焼き肉店に行った。
「今日はおじいちゃんとおばあちゃんのおごりやで~。卒業祝いとお誕生日祝いをかねているからな~。」と妻が言った。しかし内心では『値段が高いものは、なるだけ注文しないでほしいな。』と、私たちは思った。
みんなそれぞれ、お肉やサラダなどを注文した。りかこは、飲み物にファンタも注文した。しばらくして店員さんが、注文の商品を持ってきた。
りかこの注文したファンタは、瓶に入ったファンタとグラスに分かれて運ばれてきた。りかこは、ファンタの瓶を見て「わ~~。昭和や~~。」と言った。私も、自動販売機では、缶に入ったコーラやファンタは見かけるが、瓶に入ったファンタを最近見かけたことがなく懐かしかった。
りかこが私のコップに半分ほど注いでくれた。炭酸は入っていたけど、私には『甘ったるい』味だった。口の中には、昔ながらのファンタの味がのこっていた。