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#104 さよならのタッチ

 日曜日の午後、私は息子の家に行った。用件を終えた後、私は、そうたとりょうたを連れて、近くの大きな公園に行った。秋なのに強い日差しだった。公園に着いたのは3時頃だった。子どもたちは、お茶とお菓子を一つずつ持って行った。今日は、そうたが私に、公園の遊具の使い方を教えるとのことだった。

 クワガタの形をした滑り台を、そうたは右側、りょうたは左側に分かれ繰り返して滑り降りた。そして、そうたは、「今のようにするねん」と滑り台の使い方を説明してくれた。私も、「わかった」と答えた。

 次は、くもの巣をモチーフにしたロープジャングルジムに行った。りょうたは、低い安全なところでいた。そうたは、「こうするねん」と言いながら、ロープをつかんで、上にのぼっていった。ちょうど中ごろのところで、そうたは「おじいちゃん」と言った。私が、「おじいちゃんが見える?」というと、そうたは「おじいちゃん小さいな。」と言った。そこから何が見えるの?」というと、「遠くに山まで見えるで~」と言った。私の心配をよそにさらに上にのぼっていった。しばらく子どもたちは、様々な遊具で遊んでいた。

 その後、私たちはお茶を飲むため、ベンチに座り休憩した。そうたは私に、おやつのチョコチップを一枚くれた。そして、「たべたいときは、そうたにまた言うて~」と言った。りょうたも、おやつのヨーグレットを私にくれた。

 最後に、そうたは、ターザンロープをしたいと言った。そうたがロープをしっかりと握りしめることができるように、私は体を持ち上げた。ロープを握りしめたそうたの滑車が、ゆっくりと20mほど進んだところで止まった。気持ちよかったのか、そうたは、ターザンロープを繰り返した。

 5時過ぎになり、公園には子供たちも少なくなった。私たちも、帰路についた。山の向こうに、夕陽が見えた。家に帰り、「今日は、楽しかったな。また遊びに行こうな。」といった。そうたもりょうたも、「うん。絶対やで。」と大きな返事をした。そして、さよならのタッチをした。りょうたとは、「ぱちん」と音がなるタッチだった。そうたとも、「ぱちん」と音のなるタッチをした。すぐにもう一度、そうたは、2mほど助走をつけて走ってきた。こんどは「パチン」と音が鳴る元気なタッチだった。                @家族 9

#子どもの成長記録


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