見出し画像

#120 庭の剪定

 天気予報では、週末に雨が降り、それを境にして気温が急に低下するとのことだった。今日は雨が降る前の貴重な晴天だった。朝から田を耕しているトラクターの音が聞こえた。草刈機の音もあちこちから聞こえてきた。
 近所のバラを植えてある畑で、知り合いの女性が剪定をしていた。フェンス越しに話をした。「久しぶりやな~。自分もあんまり来てへんから。」と私が言った。「私も天気が良い、暖かい時にちょっと来るだけやで~。」と彼女は言った。
 「イチジクの木、切ったん?」と私がいうと、「この頃、あんまりならへんわ。木も、大きくなってきたからな~。」と彼女は答えた。「そうやな~」と私が言うと、「ここのバラもやで。今までバラが大好きで、いろいろな苗を買うてきて、植えてたけど、肥料や消毒や剪定や草刈りなどバラの世話をするのがしんどくなってきたわ。せやから、自分で世話ができる範囲だけに、バラの畑を縮小しているねん。今までどうりやったら、バラの世話が十分にできへんわ。世話ができへんだら、あかんからな~」
 「お父さんも垣根の背丈を短くしてるねん。歳をとって脚立に乗って剪定するのも怖いしな~。今、思い切って背の高い木や枝を切ってるねん。今やったらギリギリ間に合うけど、これから2~3年すると、高いところの木の剪定はできへんかもしれんから~」と彼女は言った。
 彼女の家では、高齢になり体力がなくなって、自分がきちんと庭木の管理ができなくなることを心配していた。そして高齢になっても管理がしやすいように、あらかじめ準備をしているのだった。
 高齢化している私の村にも、空き家、耕作放棄地など管理できなくなった建物や土地等の課題があり、今後、放置された大きな木のことも問題になることは明らかだ。
 私の家にも、大きくなった枇杷の木や桜の木の枝などを切り落としたり、徒長した枝の剪定をしなければいけない。高齢になっても作業がしやすいという視点を入れた、冬場の剪定作業に私はとりかかろうと思った。

#ふるさとを語ろう


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?