#139 おもちゃの部屋に
元日のお昼を過ぎたころ、親戚の家族が来た。応接間は、大人と子供総勢14人で混雑した。
大人たちの、「今年もよろしく~~~。」と、華やいだ年始の挨拶が始まった。
「あら?ゆりちゃんは?」と妻が言うと、「5分ほど前に、車の中で寝たんやわ。ママと、車の中でいるわ。」と妻の妹が答えた。
子供たちはお年玉をもらって、それぞれが、お母さんのところに持って行った。
しばらくすると男子は野球をするために外に出ていくことになった。ゆりこのパパが車からグローブを出し、ドアをバタンとしめた時、ゆりこは、目を覚ました。
りかこは、ママに抱っこされて応接間の中に入ってきたが、たくさんの大人がいたので、さらに泣き出した。お気に入りのYouTubeをみてから、静かになってテレビをながめていた。
その後、そうたとりょうへいが帰ってきた。
そうたは、「あの子、知ってる~。」といった。私が、「そやで。結婚式で見たやろ。ゆりちゃんと言うんやで。あの子、1歳児さんやで。そうたの保育所でも1歳児さんいるやろ?。遊んであげて。」と言うと、「うん。」と言った。
そうたは、ゆりこのそばで様子を見ていた。そして、自分の食べているミカンを1切れあげた。ゆりこは、みかんをもらったが、まだおとなしかった。そうたは、応接間から出て行った。
しばらくして、納戸にしまってあった、おもちゃを入れた段ボールをもってきた。そして段ボールから、おもちゃをとり出した。
あっという間に応接間は、おもちゃの部屋に急変した。
ゆりこは、カラフルなリングが入っているペットボトルに目がとまった。そうたが、ペットボトルをふると音が出た。
そうたは、そのペットボトルをゆりこに渡した。次にゆりこは、ケーキのおもちゃに目がとまった。そのケーキを、ナイフで切って遊んでいた。その後、小さなフライパンやなべに、りんごや大根をいれて、小さなレンジの上に置いた。ゆりこは、ひとりで、ままごとを楽しんでいた。
そうたは、いつの間にか、台所で遊んでいる男子チームの中に入り、ゲームをしているしょうへいの応援をしていた。
@家族
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