五常(仁・義・礼・智・信)を守り、人間力を高めるために、私たちができること
年末に近づいていくにつれて、忘年会も始まり、2022年も色んなことがあったなと振り返る機会が増えてきました。
11月までは、前回のnoteの企画などでバタバタしていましたが、12月は比較的ゆっくりできて、思考する時間が増えたからかもしれません。
そこで、今回のnoteでは、最近のテーマである、「五常」について記したいと思います。
五常とは
「五常」とは、儒教の始祖である孔子と、儒教を広めた孟子が、約2000万年前に唱えた、「仁・義・礼・智・信」の5つの徳を積むことで、人間関係を豊かにすることができるという概念です。
「五常」は、儒教の根本思想になっており、中国の春秋戦国時代において、秩序ある社会をつくっていくためには、人々が他者との信頼関係を築き上げることが最も重要であるという考え方です。
そして、特に大切にすべき人間関係を、「父子・君臣・夫婦・長幼・朋友」の5つとし、それぞれに求められる徳を「五倫」と定義しています。
五常(仁・義・礼・智・信)について
それでは、積むべき5つの徳である「五常」の内容をご紹介します。
仁
義
礼
智
信
そして、5つの中で「仁」が最も大切な道徳であると孔子は説いています。
「仁」とはすなわち、思いやりの心で万人を愛し、利己的な欲望を抑えて礼儀をとりおこなうことです。
日頃から意識することは容易いが、一方で容易に到達することが難しいものとして、「仁」の徳を積むことが、儒教の究極目標とされています。
五倫(父子・君臣・夫婦・長幼・朋友)について
また、大事にすべき5つの人間関係である「五倫」の内容をご紹介します。
父子の親
君臣の義
夫婦の別
長幼の序
朋友の信
これらの「五倫」は、「五常」と合わせて、儒教の根本にある教義となっています。そして、時空を超えて、世界中の道徳や政治思想に大きな影響を与え、各国で社会の平穏を目指す上で、大切な考え方となってきました。
日本でも、例えば、603年に聖徳太子が制定した日本初の地位を表す制度「冠位十二階」の基礎になっていたり、徳川家康から4代にわたって儒学者の森羅山が仕え、初期の江戸幕府の土台づくりに貢献するなどしました。
「五常」とは、すなわち人間力である
私が「五常」の概念を知ったのは大学生の頃、宗教について興味を持ち、選択科目で宗教学を専攻したときでした。
当日は、若干20歳というのもあり、名前こそ知ってはいたものの、内容は自分ごとに出来ていなかったので、正直ふーんという感想でした。
そこから歳月が過ぎ、公私ともに様々な経験を経て言えることは、間違いなくこの「五常」という概念こそが人間力、すなわち、人が他者から求められる本質的な素養であるということです。
この概念が2000年以上前に提唱されたということが驚きですが、まさに現代社会にも通ずる、不変の真理であると実感しています。
ビジネスパーソンに最も求められるのは「人間力」
なぜ、そのように感じたかと言えば、今年で社会に出てちょうど10年が経ちますが、結論として、ビジネスパーソンに最も求められる能力は人間力で、それは「仁・義・礼・智・信」の5つに他ならないと思うからです。
儒教の出発点は、戦国時代における社会の平穏を目的としてることに対して、ビジネスは資本主義の枠組みにおける利益の最大化を目的とするため、目指すゴールは異なりますが、考え方は通ずるものがあります。
なぜなら、ビジネスの根幹には、人と人との信頼関係があるからです。
どれだけ優秀な社員でも、信頼できる人でなければ一緒に仕事をしたいとは思わないですし、どれだけ相性が良い企業でも、担当者間の信頼関係がなければ、協業には結びつかないでしょう。
「五常」は豊かな人間関係を築くための処方箋であり、それはすなわち、人間力という、ビジネスを成功させるために求められる最も大切な能力であると言っても過言ではないと思います。
「人間力」を高めるためにできること
これまで抽象的な話を書いてきましたが、では具体的にビジネスパーソンが「人間力」を高め、「五常」を守るには、何をすればいいのでしょうか。
以下は、自戒も込めて、私自身が人間力を高めるために、意識していきたいことを備忘録として残しておきたいと思います。
仁:人を思いやり、慈悲の精神を持つこと
義:利欲にとらわれず、志に基づいて、なすべきことをすること
礼:身分や立場を超えて、相手を尊敬すること
智:物事の道理をよく知り得ていること
信:約束を守り、誠実であること
以上、ビジネスパーソンが人間力を高めるために、「五常」に基づいて、具体的に実践できることを列挙してみました。
経営者やマネージャーに必要とされるリーダーシップには勿論のこと、メンバーに求められるフォロワーシップにも、根底には人間力があると思いますので、少しでもご参考になれれば幸いです。
私もこれから、自己の人間力を高めるべく、励んでいきたいと思います。
以上、ここまでお読みいただきありがとうございました*
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2022.12.11