見出し画像

数量限定でしか作れない、それでも NELL が「寝返りを科学した”再生”羽毛布団」を作った理由

初めまして、土井皓貴です。
今回は100枚限定で生産したNELLの"再生"羽毛布団の開発秘話をお話したいと思います。D2Cに興味のある方や羽毛布団を探している方に、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。

■『NELL 羽毛布団』:https://nell.life/comforter 
■「NELL」公式サイト:https://nell.life/


■掛け布団を作ろうと思った背景

-睡眠の質を追い求めて-

株式会社Morght創業時に社名に込めた「朝(Morning)起きてから、夜(Night)寝るまでの、人々の生活を豊かにする」を実現するため、睡眠に関する悩みを解決したい。その思いから開発したNELLマットレスを販売し始めて2年が経ちました。おかげ様で数万本の販売実績とユーザーの方々からの高い評価をいただいており、質の高い睡眠を提供するために良いスタートが切れたと思っています。

ですが、最適な睡眠環境をつくる上ではマットレスのみでアプローチできる範囲には限界があり、複合的な要素が重なり合うことでより高い効果を生み出すことができます
皆さんは、最適な睡眠環境に必要な要素についてご存じでしょうか。大きく内部要素と外部要素に分けることができ、その全てを最適にすることが質の高い睡眠に繋がります。

内部要素(寝具):寝姿勢・温度・寝返り・湿度など
外部要素(寝具以外):空気・光・匂い・音など

NELLマットレスに次ぐ商品ラインナップとして、1つの商品でより効率的に睡眠の質を向上させられる商品から優先して提供したいと考える中で、内部要素の多くに影響する掛け布団の開発に着手しました。


■NELLのモノ作りのベース

-高品質な製品を適正価格で提供し、レガシーな寝具業界を変えたい-

我々は、提供する全ての製品において「世界で1番勧められる製品」を作っていきたいと思っています。逆に、NELLが解決すべき課題が存在しない領域や、世界で1番勧められる基準に製品のクオリティが達しない場合には、販売すべきではないと考えています。

掛け布団のリサーチを始めてまず感じたことは、商品ごとの違いがわかりにくいということです。素材や価格は違えどどれも同じような訴求で、正直ユーザー目線で考えてどれを選んだら良いかわかりませんでした。そのため、有名人が広告塔になっている製品や営業力のある販売代理店がお勧めする製品に目が行きやすくなります。ですが、ユーザーが求めるものは寝具ではなく、睡眠の質です。この状況で本当に自分にあった選択ができるでしょうか?

また、このような販売戦略を取る場合、広告宣伝費や販売代理店へのマージン、人件費等が必要となり、品質にかける以外の部分によって商品の価格を上げざるを得ません。ただ安いものを選ぶのではなく、質の高い商品を選びたいと思うユーザーが、適正価格で購入できる製品が掛け布団という領域においても必要だと感じました。これは、NELLマットレスの開発時にも感じていたことで、D2Cモデルで製品を提供する我々だからこそ解決できる課題が見つかりました。



■開発秘話と数量限定販売の理由

-良い製品と生産・販売計画の葛藤-

良い掛け布団には、保温性、吸放湿性、ドレープ性(フィット感)の3つの要素が重要です。保温性と吸放湿性は入眠の際に大切な温度と湿度に関わる要素、ドレープ性は睡眠中に大切な寝返りに関わるフィット感を表す要素です。

これらの要素を満たすためリサーチや試作を重ねた結果、素材は「羽毛」が最適であるという決断に至りました。しかし、羽毛という素材の生産にはたくさんの鳥が羽を抜き取られ、犠牲になっていることも事実です。シングルサイズ1枚の羽毛布団を作るために必要な鳥の数は、100~150羽にのぼると言われています。また、羽毛は一般的に生産地でランクが異なり、北欧地域の羽毛が高級品として取引されていますが、この生産地の偽造問題も近年見過ごせない問題となっています。

我々は世界で1番睡眠の質を上げられる製品を作りたいと心から思っていますが、そのために動物や自然環境を犠牲にして良いとは考えていません。現状、環境負荷をゼロにすることは難しいのですが、極力小さくすることは生産者としての責任だと考えています。

そこで目をつけたのが「再生羽毛」です。再生羽毛とは、廃棄されたダウンジャケットや羽毛布団を回収、選別、洗浄して、新しい素材へと蘇らせた羽毛のこと。知見と特別な技術を持つ機関で洗浄された羽毛は、汚れだけでなく、鳥についているダニなども取り除くことができ、新品の羽毛より綺麗で動物特有の匂いが気にならないと言われています。羽毛は100年使うことができると言われるほど優秀な素材です。この素材であれば、環境負荷を下げながら、我々が提供したい羽毛布団が作れると感じました。

再生羽毛の生産工程

しかし、製品化を進めるにあたって大きな壁にぶつかりました。一つは、再生羽毛の生産量には限りがあること。もう一つは、羽毛の質にこだわるとコストが希望の価格帯より大幅に上がってしまうことです。再生羽毛は生産地やダウン率の異なる羽毛を一度混ぜて洗浄するため、高級羽毛布団に比べるとダウンパワーやダウン率が低い傾向があります。しかし睡眠の質を考えると、ダウンの質は譲れません。洗浄後に選別して質の高いダウンを集めると、コストが上がってしまうのです。

そのため、NELLの定常商品としては断念せざるえない判断となりました。しかし、いくつか作ったサンプルを知人に試してもらったところ、想像以上の評判でした。製品は素材だけでなく寝返りのしやすさにもこだわっていて、NELL独自*のキルト構造(縫い方)を用いた羽毛布団になっています。このキルト構造により理想のドレープ性(フィット感)を実現することができ、良い睡眠が取れているという嬉しい声をたくさんいただきました。
*現在特許申請中

NELL独自キルト構造(特許申請中)

そこで定常商品としては難しくても、僕らの考えに賛同してくれるユーザーにこの再生羽毛布団を届けたいと思い、今回入手できた再生羽毛から生産できた100枚を数量限定販売することにしました。誰もが買える価格ではないかもしれませんが、睡眠の質、そして環境へも配慮した、世界で1番勧められる羽毛布団を手にしてくださる方々がいると嬉しいです


寝返りを科学した”再生”羽毛布団

■商品特徴

①”寝返り”に特化した、独自のキルト構造(特許申請中)

羽毛を入れるポケットを細くし適切な量を充填することで、理想のドレープ性(フィット感)を実現。体と布団の摩擦を減らし、寝返りしてもずれにくいNELL独自のキルト構造を開発しました。寝返り時に温めた空気の層を逃しにくいので、中途覚醒せず快適に眠り続けることができます。もちろん「NELLマットレス」との相性もよく、最適な寝返りをサポートする睡眠の質を追求した構造です。

NELL 合い掛け布団のキルト構造
NELL 肌掛け布団のキルト構造


②最高級の再生羽毛100%で動物にも地球にも優しく

日本トップクラスの再生技術を持つ「WILL CYCLE DOWN」によって生まれた最高級の再生羽毛のみを使用。ダウン率90%以上、ダウンパワー400以上を誇り、冬もこれ1つで過ごせる保温性があります。*高い洗浄テストにも合格しており、衛生面はもちろん、新品の羽毛布団に比べて羽毛特有の匂いが気になりにくいのも特徴です。
寝心地の良さはもちろんですが、生きた動物を傷つけることなく、また羽毛布団の焼却時に発生するCO2の削減や、新毛の洗浄により発生する水質汚染の減少に繋がる、動物にも地球にも優しいプロダクトです。
*数値は当社調べ
 また、一般的な再生羽毛のダウン率は85%前後と言われている

仕入れた羽毛の質を調べたテスト結果


③生地は吸放湿性と軽さを両立する綿100%

生地には「グランタリム」という綿を使用しており、吸放湿性に優れています。100%天然素材で、寝ている間に体から出る汗や水蒸気を吸収し、しっかり放散してくれるためムレにくく、湿度の高い夏でも不快感なく眠り続けることができます。
通常、綿はポリエステルなどの化学繊維に比べ重い特徴がありますが、グランタリムはとても細い糸で編まれた生地のためとても軽く、2枚重ねで使用してもその重みで寝返りを妨げることはありません。
また、ポリエステルやアクリル、ウールなどの素材と比べて帯電性が低く、乾燥する冬でも静電気が起こりにくいことも特徴です。

生地素材の特徴(当社試作品比較)


④2枚セットの3wayで365日使用可能

羽毛の充填量が異なる「合い掛け布団」と「肌掛け布団」の2枚1組で、この1セットで四季のある日本でも1年を通してご使用いただけます。季節に合わせて毛布やブランケットを購入する必要がなく、布団を1枚しか使わない間は付属のバッグに収納できます。2枚の布団の付け外しは、6つのボタンをとめるだけなのでとても簡単です。冬にのみ使うイメージがある羽毛布団ですが、1年を通して活躍してくれます。

季節ごとの使い方
布団専用バッグ


⑤縫製から充填までこだわり抜いたMade in Japanクオリティ

縫製は海外、充填(生地に羽毛をつめること)のみを日本で行い、日本製とうたっている羽毛布団も多い中、NELL羽毛布団は縫製から充填まで全ての工程を日本国内で行っています。熟練の職人の丁寧で繊細な作業によって、長くご愛用いただけるクオリティに仕上がっています。

■口コミ

◉20代男性
「正直、"良い掛け布団"を買おうとすると高級ブランドで20万円前後位すると思ってたので今回の10万円前後のプライシングは果たしてクオリティどうなのかなと不安でした。実際使ってみたら、めちゃくちゃ暖かい。そして何より軽い。寝返り不足で腰が痛くなることもなくなり早くも2023年ベストバイ入りした製品でした!」

◉30代女性
暖かいのに布団自体が軽いので、ストレスなく使えて快適です!ふわふわ感もいまのところ持続中です。夏冬両方使える布団が欲しかったのですが、掛け布団が2枚重なっている構造なので、温度調節がしやすいのも便利で気に入っています。

◉40代男性
「まず感触が気持ちいい。そして冬であればこれ1枚で十分。夏でもあつくない。1枚で完結そして睡眠に集中できる。 またほんとにさわりごごちがよいのでカバーとかつけないのがおすすめ。」

■商品概要

製品名 : 『NELL 羽毛布団』
素材: 表面生地 綿100%
詰物:ダウン90% フェザー10%
配送: 全国送料無料
生産国: 日本

1人1枚ずつ使用し、女性はシングル以上、男性はセミダブル以上のサイズを推奨しています。

気になった方は、下記リンクよりぜひ購入をご検討いただけると嬉しいです!
また、このプロジェクトに賛同してくださる方は、SNSでのシェアも歓迎です!


いいなと思ったら応援しよう!