何かを学ぼうと思うなら良質な本を徹底的に読み込み本質的な理解しようとする知的情熱を持たねばならぬ。

歴史でも、美術でも、思想・哲学でも、文学でも、いかなる分野にせよ、何かを学ぶ際には質の高い優れた書物を読むことが必要不可欠であり、質の低い本、中身の薄っぺらい本、大衆向けの粗悪な本を読むことは百害あって一利なしである。質の低い低俗な薄っぺらい本を100冊、あるいは1000冊読んだところで、その人の知性も教養も学識も養われることはない。それよりも何冊かの良質で知的に優れた本を何度も熟読するほうがはるかに良い。そもそも、何かを学ぶということはどの分野であれ、しっかりとした理解を伴う本質的なものでなければならず、そのためにはしっかりとした理解を可能にしてくれる優れた本を読まねばお話にならない。新たな分野を学ぶ際に、まずは簡単で平易な本から、という発想を多くの人がするが、何よりも重要なのは、その本が本質的な学びを可能にしてくれるのか、その分野に関する深くて豊かな理解を助けてくれるのかどうかである。中身がスカスカの質の低い本を読んでその分野に入門した気になったり、その分野について何かを理解した気になるのはあまりにも滑稽で幼稚ある。そのような人は何かを学ぶということはどういうことかということを全くわかっていないのである。そもそも真の知性や教養や学識といったものは徹底した知的訓練、知的格闘、知的鍛錬の後に初めて得ることができるのであり、知への情熱がない人には到底無理であろう。何かを学ぼうと思うのなら、コレコレの分野に関心があるんです、と言うのであれば、知的情熱、知的好奇心に基づいて、良質な本を手元において、ひたすら学ぶに限る。

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