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大手町の丸善で絶望した。

本を読むには、テンションが大事

本を読むのが好きだ。
あまり習慣は長続きしないタイプだが、本を読むという行為だけはなんだかんだ、10年以上続いている。

月によって波がある。10冊読む月もあれば、1冊しか読んでない月もある。仕事が忙しいとかもあるが、だいたいの変数はテンションだ。テンションがあがればガーッと読むし、本を読むということにテンションが上がらなければ、積ん読が貯まっていく。

本屋に通ってみることを決める

どうやったらテンションが上がるか。それはやはり本を買った瞬間だと思った。本を買う瞬間が一番テンションが高く、その後どんどん減退していく。積ん読しているのが目に入ると逆効果で下がっていくし、本棚に埋もれていると、読む気がなくなってくる。賞味期限のようなものである。

本を買うのはどこか。それは本屋である。Amazonでももちろん買うけれど、あの、物理的な重みをがっしり掴む感じを超えるものはない。そう思って、「マイ本屋」的なものを持ち、定期的に通うのが良いのでないかと考えた。向かった先は東京・大手町の丸善。私が知る限りにおいて、一番大きく綺麗な本屋であり、テンションが上がることは間違いなしだ。

昨年末に思いつきで習い始めたピアノの教室が大手町に教室があるので、そのレッスンの前に1時間、通うことにした。Googleカレンダーの繰り返しの予定に入れて、会社のカレンダーにも入れた。これで最低週に1冊は読むようになるの間違いなしだ。

丸善で絶望した

結論から言うと、大手町の丸善で絶望してしまった。テンションを上げるためにいった丸善で絶望して、30分後にはスタバでお茶をしばいていた。なぜか。それは、本屋が大きすぎたからだ。

私が普段読むジャンルは、いわゆるビジネス本が多い。その時々の事情で特定の分野(例えば会計とか、事業投資とか)を読むこともあるが、大体はなんとなく気になったものを読む。そして気になるのは、たいてい本屋の目のつくところに平積みになっているやつだ。大手町の丸善の場合、入ってすぐの1階のところにビジネス本が並んでいる。最近のテーマだと、SDGs、ファイナンス、論理的思考力、等々。入って左側にそういうのが並んでいて、右側に売れてるランキング的なものがある。ここまではいい。だが、階をあがると、また今度は別の軸でビジネスに関連した本が平積みになっている。それは1階のものと同じものもあれば、違うものもある。段々、どの本を買うかに迷いが生じてくる。迷いが生じてくると同時に、たとえこの中の5冊くらい読んだとしても、まだまだ読むべき(な気がする)本が無数にある気がしてくる。今頑張って手元の1-2冊を読むという行為が虚しさを匂わせてくる。こうなったらもう、絶望だ。

16 Personalitiesという性格診断テストにも現れていたが、自分は「収集心」というものが強いらしい。毎年本はXXX冊出版されるらしく、自分が関心をよせるビジネス領域においてもYYY冊くらいあるのだから、当然新刊を全部読むのは無理だし、過去に刊行されたものも無数にある。それでも、なんとなく、この辺大体読んだなという確からしい実感がほしい。本屋に通った際には、ここまでは読んだけど、この辺はまだだなというような実感がほしい。大手町の丸善は、そもそもピックアップしているコーナーの絶対数が多いし、しかもそれを親切に、頻繁に変えてくる。あしげく通って、この辺読んだな、ってなったくらいの時に全面リニューアルとかしてくるのだ。最悪だ。

「タロー書房」という最適解

じゃあ小さければいいのかというと、それはそれで扱っているものがかなり絞られていて、視野が狭いような印象を受ける。人間勝手なものである。そんな折、ほどよい塩梅のところを見つけた。コレド室町にある、「タロー書房」である。

タロー書房は素晴らしい。良い点を上げると、

  1. ほどよいサイズ。入ってすぐの平積みゾーンは、新刊をほどよくカバーしており、でも冊数は多すぎない。本の入れ替えはあるが、それほど頻繁ではない(気がする)ので、その辺だけからピックアップして読んだ際に、達成感を感じやすい

  2. 近くにカフェが複数ある。スタバ、タリーズ、等々、歩いてすぐのところに複数のカフェがある。本は買った瞬間から読みだすのが一番読了スピードがあがる気がする。最近は勝手、大体100ページくらい読むようにしているが、そうすると大体数日以内に読み切れる

  3. 照明が丁度良い。古い本屋は蛍光灯が多い。これが自分はちょっとテンションが下がるなと思ってた。蔦屋書店とかおしゃれ系は、大体暖色のライトを使っている。のだが、タロー書房は蛍光灯なのだけど、なんとなく丁度良いのだ。ほどよく暗く、でも暗すぎない。

  4. 本のカバーが良い。カバーが、カラフルなものをつけてくる。ある日これをつけて手持ちで歩いてたら、「カラーコーディネートかと思った」と勘違いされて、お得だった。大体無駄だと思ってカバーは断るようにしてるのだけど、タロー書房ではカバーをつけてもらうようにしている

  5. 駅に近い。東京メトロ三越前駅直結。

マイ本屋、のすすめ

そんなこんなで、週1くらいにタロー書房に通っている。そのうち飽きたりするかもしれないけれど、進捗は上々である。丸善に罪はまったくない。素晴らしい本屋だと思う。私の勝手な性格のせいで風評被害にあっているだけなので、皆さんぜひ行ってほしい(私は行かないけどね)

#やってみた大賞








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