メディカル英語<視診・触診>Objective#1
今日は問診の後に、視診や触診に移るときに使えるフレーズを紹介します。
今日のフレーズの中で、体位変換にも少しだけ触れますが、このカテゴリーについては別途まとめようと思います。
視診を始める時に使えるフレーズ
それでは、ちょっとみてみましょうか
Ok then, let's take a look.
Alright then, let's have a look.
Ok, let's check out your wrist.
I'm going to check your elbow now.
So now, let me take a look at your knee.
いきなりたくさん出してしまいましたが笑、それぐらいたくさんの言い方があります。
"ok then", "alright then", "so now", "ok"は「じゃあ」とか「それでは」のように、特に意味はなく、会話を次に移行させるときに使う繋ぎ言葉です。言いやすいものを選んでください。
"take a look (at)", "have a look (at)", "check out ~", "check ~"は全て「(〜を)みてみましょう」という意味です。
"take a look"と"have a look"は、そのままでも使えますし、"at"をつけて「〜をみてみましょう」とみる対象をクリアにしても良いです。
"let me ~"で「私に〜させてください」という意味になるので、"let me take a look"で「私にみさせてください」になります。"let me"はよく使われる言葉で、最も聞く言葉は"let me know"「私にお知らせください(教えてください)」だと思います。他にも"let me see"「みせてください」、"let me introduce you"「あなたに紹介させてください」みたいな文もありますね。
では、ベッドに座ってください
Let's have you sit on the table.
Can you come here and sit on this table facing me?
治療院やトレーナールーム(ケアルーム)にはマッサージベッドがあることが多いですよね。そして評価もそのベッドの上でやることが多いと思います。
クリニックやスポーツの現場だと、マッサージベッドは"massage table"か"table"と呼ばれることの方が多いです。マッサージ屋さんに行ったら、bedと呼ぶこともあるようです。
"let's have you ~"で、「あなたを〜の状態にしましょう」=「〜をしてください」となります。〜の部分には"sit", "stand", "lie"など身体のポジションを表す言葉を入れます。
また、「席に着く」という言い方として"sit at the table"という言い方がありますが、ここで紹介している分は、文字通り、テーブル(ベッド)の上に座るので、"sit on the table"が正しい言い方になります。
"face me"は「私と向かい合ってください」という意味です。なので、最後の文は「こちらへ来て、私に向かい合うようにベッドに座っていただけますか?」という意味になります。
その他の基本的な体位変換
Let's have you lie on the table here.
I will have you put the arm up here.
Can you stand up?
自動詞の「横になる」は"lie down"です。「横たえる」の"lay"とは違うので注意してください。
"let's have you"の代わりに"I will have you ~"も同じぐらいよく使われます。
put A on Bで「AをBにおいてください」という意味になります。upは上を表す言葉なので、元々下の方にあったものを上の方に移動させて置く場合に、put A upのように付け足すことができます。
最後にシンプルに"can you ~"で「(この姿勢を)とってくれますか」と聞くことができます。
炎症症状を診るフレーズ
腫れがありますね。
I can see some swelling here.
I can see swelling in your ankle.
You have swelling in your ankle.
Your ankle is swollen.
上二つの言い方の方がエンパシーがある言い方だと思います。
下二つの言い方は、少しトーンに気を使わないと、ぶっきらぼうに聞こえてしまうかもしれません。見るからに腫れてて、痛みがあるから来てる人に、"your ankle is swollen."と言ったら、"I know" 「知ってるよ」と言われてしまいそうです。
swellingは「腫脹」という名詞でありつつ、「腫れる」という動詞であるswellの現在進行形や現在分詞形にもなります。swollenは過去分詞形です。
1文目のsomeは、少し/ちょっとというニュアンスで使います。これの同義語として、a little, a bit of, a little bit of, a trace ofなどが挙げられます。
ankleは例として入れていますので、ここに対象とする身体の部位の単語を入れて使ってみてくださいね。
腫れはひどくなっているように感じますか?
Do you feel like this swelling is getting worse?
病院やクリニック、ATのところに来た時には、数日経っている可能性もあるので、怪我してから助けを求めるまでに腫脹が悪くなっているかどうかを聞く文です。
PTさん達のようにメジャーで周径囲(girth measurements)をとっている患者さんはなかなかいないと思うので、見た目で腫れが大きくなっていますか?ぐらいの感覚の質問になります。
怪我するとよく腫れる方(ほう)ですか?
Are you a sweller?
Do you usually swell up when you get injured?
Do you usually swell up like this?
Swellerは、腫れやすい人という意味のスラングです。どこでも通じる言葉かは分かりませんが、今まで通じなかったことはないです。
like thisは、「このように」という意味なので、最後の文は、「普段これぐらい腫れるんですか?」という意味になります。
怪我の度合いと腫脹というのは必ずしも比例するわけではないので、私は一つの指標としてこういった質問をします。
少し熱感がありますね。
Your knee is a bit warmer on this side.
I feel like this knee is warmer than the other side.
どちらも「こちらの膝の方が少し熱を持っているように感じますね。」という意味です。
warmerは反対と比べる、比較級なので、単純に「熱感がありますね」というように言う時には"your knee is warm on this side."や"it feels warm here." などと言います。もちろん、熱感があるかどうかは実際に触ってから言ってくださいね。
熱感がありますか?
Do you feel warm in your ankle?
Do you feel warm here?
"hot"は「暑い、熱い」と言う意味ですが、怪我の炎症症状で熱くなっているのはかなりアグレッシブな炎症なので、普段は個人的に「暖かい」を意味する"warm"を使います。
2つ目で聞く時には、hereと言う時に、該当する部分を指で指したり、触りながら聞くと、こちらが意図した質問がしっかりと伝わります。
炎症の熱感とは違いますが、「燃えるように痛い」と言う場合には"burning pain"などと言ったりします。
圧痛を確認しますね
I'm going to push on a few spots. So let me know if you feel pain.
I'm going to push on several spots. So let me know if you have pain.
「圧痛を確認するので、痛みがあったら教えてください。」という一連のフレーズです。
"a few"も"several"も「いくつかの」という意味ですが、感覚として、a fewは2-3個、severalは3−5個ぐらいのイメージです。詳しい数のイメージは人それぞれですが、a fewよりもseveralが多いのは共通です。
ここに痛みはありますか?
Do you have pain here?
How about this spot?
2つ目は「この場所はどうですか?」という意味なので、1つ目の文で「ここに痛みありますか?」と聞いた後に、違う場所を押しながら2つ目の文を聞くとスムーズですね。
今回はここまでです。
問診から、視診、触診の一部まで、私が普段実際に使う流れをイメージしてフレーズを紹介しました。
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次回は、体位変換と触診の続きを紹介していきます。