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ブランドマネージャーの重要性
ブランド・マネージャーは、構築から管理までの活動全般にわたる広範囲の責任を担う存在。役割としては担当ブランドの認知度やブランドイメージを向上させ、会社にとっての資産価値=ブランドエクイティーを高めていくことにあります。当然ながらブランディング(ブランドのコンセプトや世界観)に加えて、マーケテティング(売上につながる活動全般)の戦略を考案するのも、ブランドマネージャーの仕事です。マーケティング部門、生産管理部門、販売促進部門など、ブランドを構成する各ポジションに指示を出し、それぞれと協力をしながら仕事に取り組む、プロジェクトマネージャーとも言えますね。日本企業は企業ブランドと呼ばれる社名とブランド名が同じケースが多く、ブランドマネジャーを置かずに企業の宣伝・広報部門が役割を担っていたケースが多いですが、海外では商品別ブランドでビジネスを展開するケースが多く、その各ブランドごとの責任者としてブランドマネージャーが複数存在するのが当たり前。ゆえに役割の重要性の認識に加えて、人材市場でも十分に流動化でくらいのブランドマネージャーの数がいます。
日本もデジタル化の進展やグローバル市場での競争激化に伴い、ブランドマネージャーの重要性が高まりつつあります。求人メディア関係者に聞いてみると日本国内のブランドマネージャーの求人は前年同期比で約10%以上の増加傾向とのこと。今後も堅調に推移することが予想されています。特に、国内市場の縮小とともに、海外市場への進出を目指す企業が増える中で、グローバルな視点を持ったブランドマネージャーの価値がさらに高まるでしょう。また、デジタルシフトが進む中で、デジタル分野での知識と経験を持つ人材が重宝される傾向が続くと見られています。大学院の講義では学生にブランドマネージャーの視点からブランドマーケティングに取り組む講義を展開しています。