後から分かること
最中には何がなんだかの状態でも
後になって、こういうことだったのかもなと
整理できたり納得できたりすることがある。
不安が大きくなる過程においても、日々のことに必死で気がつかず
思い返せばちょこちょこと変化は起きていた。
目眩・蕁麻疹・微熱など、通常ならアレ?と思うところだが
ワクチン副反応という括りで考えていたし(結局のところ何が原因かは分からないし)、異動のストレスかなとも思ったし、とにかくタイミング悪く
同時期に重なり過ぎていた。
でも確実にわかりやすいサインは睡眠だったと思う。
とにかく寝付けない。寝付けたとしてもすぐ起きてしまう。
起きて考えることはネガティブなことばかり。
ただ渦中の私は、そんな状態においても
コロナ感染を疑ったり、副反応に違いないと思い続けていた。
連休前の仕事が終わったとき、また微熱がぶり返してきた。
せっかく休みが始まるのになんて呑気に構えていられたのは一瞬、
気分が悪い、息苦しいと感じ始めたら止まらなかった。
救急病院に向かい、なかなか順番が来ない中
意識が飛ぶのではないかと思い不安だった。
ようやく医師の診察となり、酸素濃度やPCR検査もしたが
異常なしとの診断。。この場でできることは何もないと言われ
深夜に自宅に帰ることになった私は思わず
「1人になるのが不安です。待合場所でも構わないので
病院にいてもいいですか」と聞いた。
医師は許可はしてくれたものの、続けてこういった。
「私もこうのような状態になったことあるので分かるんですが
もしかすると精神的なものから出た症状かもしれませんよ」
その言葉をかけられた瞬間、素直に納得できた。
これまで自分はそういう類でどうにかなることはないと
変な自信があったのだが、そんなことはなかったのだ。
「ありがとうございました。家に帰ります。」
そう言って私は深夜の夜道を歩きながら帰宅した。
もちろんまだ息苦しさや熱はあるのだが、
原因になぜだか確信を持ったことで、一瞬気分が楽になった。
あの時の医師にはとても感謝している。
あのひと言を言う言わないは、きっと一瞬の判断であったし
思っても言わないを選択する、そんな対応している余裕のない夜も
彼らにはあると思うから。
ただ、この時の私は連休ゆっくり休めば回復するかな程度に考えていた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?