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カクコツ|「いまやろうと思ってたのに!」という気持ちがよみがえった出来事。

12月中旬にナイターで草野球をして
ふくらはぎを肉離れしたコジマです、
こんばんは。
準備運動大事、ストレッチ大事。
おっさんはとくに。
とても勉強になりました。

ちょっと前になりますか。
信号機のない横断歩道で車が止まるか、
ということがネットで話題になりました。

止まるよね普通。
そう思ってこの記事を読んだら、
東京は全国ワースト2位の12.1%!
9割近くのドライバーが止まらないとのこと。
そうでしたか…

20代のころに暮らした
オーストラリアでは、
信号があろうがなかろうが
(信号そのものが少ない)、
横断歩道があろうがなかろうが、
横断しそうな人をドライバーが見かけると、
みんな必ず止まっていました。
DHLの配達ドライバーも
ハーレーのヘルスエンジェルスたちも
暴走族風の強面兄ちゃんたちも、みんな。

それを目の当たりにした
純真無垢(当時)なワタシは
「これは素晴らしい!
 見習うべき運転マナーだ」と
ちょっと感動しましてね。
以来、歩行者を見つけた場合の一時停止を
頑なに守ってきました。

横断歩道の一時停止問題が記事になってから、
車で出かける機会がありました。
地元ニシオギ駅前を通ったのですが、
ここには例の信号機なし横断歩道があります。

ここ。いかにもニシオギ駅前ですな。

すると、いました!
渡りたがっている歩行者が。
高齢の女性だったと思います。
右手を高々と上げ、
ドライバーであるワタシへ
アイコンタクトもしてきます。
横断の意思表示としては、
これ以上明確なものはないでしょう。

ワタシは「はい確認。了解です」と
ブレーキを踏んで減速します。
でも、そのご婦人は依然として
アイコンテクトを続け、
上げた右手を強めに振り始めます。

「大丈夫わかっていますよ。心配性なのかな」
横断歩道の手前で
車を完全に止めようとした寸前。
こんどはご婦人の左手が見えました。
下の横断歩道を指差し、
何度も突き出しているのです。

「ほらここ! 横断歩道。わかる?
横断歩道だから車は止まらなきゃいけないの。
ルールなの。義務なの。わかる?」

もちろん、ご婦人はそう言ってません。
言ってませんが、
高々と上げた右手と横断歩道を強調した
左手の合わせ技によって、
ワタシには、そう聞こえてしまったのです。
「いまやろうと思ってたのに!」
子ども時代にいつも感じていたあの感覚が
強烈によみがえってきましたね。

ワタシが車を止めると、
ご婦人は何事もなかったかのように
横断歩道を渡っていきました。
カートを引きながら颯爽と。
(実際はゆるりゆるりと)

これでいい、これでいいんだ…

ご婦人にとってワタシは
通りすがりの一ドライバー。
オーストラリアの運転マナーだの
純真無垢で感動しただの
これまでずっと頑なに、だの関係ない。
彼女には知るすべもないのです。

ワタシはそっと
アクセルを踏んでスタートし、
心なしかいつもより
ゆっくりと車を走らせました。
そして、自宅に着いて
1本だけ缶ビールを飲みました。

訴求テーマは違えど、コピーが身に沁みました。



【今日のカクコツ】PREP法の落とし穴

文章構成術のひとつとして有名な「PREP法」。
もうご存じですよね。
P=Point(結論)
R=Reason(理由)
E=Example(具体例)
P=Point(結論を繰り返す)
という流れで構成するといいよ、と。

素晴らしい。
とくにビジネスライティングにおいては
“鉄板”の手法といっていいでしょう。
おそらく現役のライターさんは
無意識に実践しているのではないでしょうか。

でもこれ、大きな落とし穴があるのです。
「結論が面白くないと使えない」ということ。
冒頭で結論を書いちゃうわけですからね。
それが面白くなかったり、
どこかで見聞きした内容だと、
そこから先は読んでくれません。

また、いくら結論が面白い内容でも
書き方がキャッチーでなければ効果半減です。

たくさん書いていると、
いつも面白い結論に
たどり着くとは限りませんよね。
わたしもそうです。
そんな場合は、無理してPREP法で書くより
昔ながらの起承転結でまとめた方がいいかも。
読者の興味を引っ張るという意味では。

各論も結論も面白いものが見つかった?
それなら自信をもってPREP法で書きましょう。
ビジネスライティングなら、
なおさらオススメです。
読みやすい・伝わりやすいだけでなく、
依頼元の評価も高まると思います。

何にでも対応できる
完璧な文章構成法はありません。
条件に応じて使い分ける
“いい加減さ”も身に着けておきたいですね。

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