アパレルも人間も丸裸 - ファッション!! / はるな檸檬
結局人が怖い
昨年末に「実は実際にあった出来事である」旨の噂を耳にして再読開始、単行本5巻まで購入してみた。
以前読んだ際には1・2巻通して業界の中身が精緻に捉えられていて、すごい取材の精度だと感嘆した覚えがある。
ワクワクと読み進めることができたのは、怖いもの見たさのためか。
どんなパニックホラーも「結局一番怖いのは人間」に帰結してしまうよね、なんだかんだ。
噂の7割は誰かの真実(not 事実)
冒頭の噂が気になって最初から再度読み進めることとなったのだが、気になる情報もざっとさらった(ネットサーフィン*死語?)。
すると、
「実際にあった出来事をもとに作成したフィクション作品である」
「当事者が限りなく作者と同じ生活圏にいる可能性」
が浮き出てきてゾワっとした。
あくまでのネット上の情報(点)を繋ぎ合わせたストーリー(線)でしかないので、真実は作者のみぞ知るところである。
※当該のファッションブランドおよびデザイナーについては検索すれば容易に表出するために、ここでは仔細を延べない
〜パスってそこらじゅうにいる
社会人11年目の当方でも、ジャンくん並みのソシオパス兼テイカー側は超少数派だと思っていて。
※ソシオパスやテイカー気質はあちこちにいる、かくいう私も自己認識が誤っていればそちらの可能性すらある。
会社での仕事を始める前の方々にも、「こういうやつって社会にたまにいるよ」の警笛を鳴らしてくれる素敵な漫画。
おもろい!のはこんな漫画だから
A面:ジャーナリズム
ファッション産業の上下の流れを詳らかにするというジャーナリズム性が、知らない人にとっては大変面白いと思い。
消費者が購買することをゴールとしたファッション産業の裏側、欲望を如何に作り出すのかが分かりやすく説明されてるので、ファッション産業に関わりたい人はぜひ読むべき。
ただ、ファッションブランドからの見え方だから、繊維産業の川上・中はちょっと別かも。
B面:人間ドラマ
天才肌のソシオパス兼テイカーが「如何に世の中に望まれて」世の中に現れるかという人間ドラマがハラハラ・ドキドキで面白い。
ジャン君の裏側が察せられる読者からすると、いつバレるのか?というところも含めて尚更。
C面:「働きマン」(作:安野モヨコ) ※ブラック企業バージョン
まだやりがいが搾取されていない時代(多分)の、働くとは?やりがいとは?責任とは?を体現していた漫画だと思う。
もちろん働きマンの要素に、ソシオパスと戦う社会派ホラーコメディの様相はないのだが…
多分、これは映画・ドラマ・アニメのどれかしらか全てで露出が大きくなると思う、間違いなく。
絵柄から類推できなかったのだが、はるな檸檬さんは東村アキコさんのアシスタントだったとのこと。
「かくかくしかじか」も実写映画化するし、2025年も楽しみですな。
参考
はるな檸檬『ファッション!!』漫画【公式】
https://x.com/fashioncomicsjp
第6巻は2/16配信らしい
【2024年ベストバイ】漫画家 はるな檸檬が今年買って良かったモノhttps://www.fashionsnap.com/article/2024bestbuy-lemonharuna/
ベストバイって面白いよね〜、2024年版はコアだった
働きマン|モーニング公式サイト - 講談社の青年漫画誌
https://morning.kodansha.co.jp/c/hatarakiman.html
24時間働けますか、って感じ
混同危険、「サイコパス」と「ソシオパス」の違い
https://forbesjapan.com/articles/detail/70728
ソシオパスとサイコパスの違い、知らんかった