安心していた日々が一転。。。
主治医から毛根が復活していると診断を受け、冬から春にかけて、髪は驚くほどの成長を遂げていた。脱毛していた部分はほとんど分からなくなり、約1年ぶりに美容院にも行けた。
昔から通っている美容院だったこともあり、円形脱毛症のことは伝えてあったため、少し不揃いだった髪の長さを丁寧に整えながら、切ってくれた。
ようやく普通に過ごせるんだ。これまでの日常が戻ってくるんだ。そう安心していた。
円形脱毛症のことを忘れかけていた2018年の梅雨が間近に迫った日のことだった。久しぶりに友人と夜ご飯を食べに出掛けていた時のことだ。お手洗いに立った私はふっと鏡に視線を移した。その時、脱毛部分が鏡に一瞬映った気がした。
まさか。。。いや、そんな事はない。だってもう治ったよね。。
自分に言い聞かせながら、もう一度鏡を見た。すると、去年の春に出来た所に同じ5円玉のハゲが出来ていた。
そんな、、、、嘘でしょ!?なんで!?
あの時の恐怖が一気に蘇ってきた。
円形脱毛症を克服してからも皮膚科には通っていた。主治医にも予防のためにと、薬を塗ってもらっていた。
なのになぜ!?!?どうして!?
私の頭は混乱していた。今起きていることを理解するのには耐え難かった。
席に戻った私はそこから何の会話をしたのかあまり覚えがないまま、帰宅した。