カリスマ経営者の後継者について考える
◆カリスマ経営者の後を継ぐのは
ある地方の誰もが知る有名な会社の話を少し聞いたんです。
その会社は、上場しなくても資金は潤沢にあるという理由で上場していなくて、創業者の超カリスマ経営者が会長をしているんです。
その会長さんには、二人の娘さんがいるそうです。現在の社長は上の娘さんのお婿さんが、社長をしているそうです。元々は銀行マンだったそうです。
現在の専務は下の娘さんのお婿さんがついているそうです。元々はこの会社さんと同業界にいた方のようです。
従業員さんからみると、2人にはそれぞれ得意分野があって、それぞれすごい切れ者とのこと。
「(良い意味で)かなわない」と思っていて、会長・社長・専務のことを尊敬していることがよくわかります。
創業者の会長さんお父さんからすると、この先もとても安心だと思います。
平成も終わりを告げ、親族内承継の割合が減ってきたり、承継者がいないと困っている経営者がたくさんいるのに、有名会社にも関わらずきちんと事業承継が進んでいる会社があるのだなと驚きました。
古株の従業員が文句言ったり、クーデターを起こされたりする可能性もあると思うのですが、会長のカリスマ性で不満を抑えていて、社長も専務も切れ者だから、今後も安泰だと思いました。
◆覇気のない息子さん
これは、エビデンスがあるわけではないのですが…
創業者が、ブルトーザーのごとく営業もクロージングもして、納品もして製造をするみたいな、ものすごくパワフルな人って日本経済発展の一翼を担ってきていたと思います。
このような創業者は、とても多いような気がしています。
まるでスーパーマンで、寝る前も惜しんで働くし、遊ぶし、なんでもこなしてしまう。そんな人の息子さんっていうのは、お父さんとはだいたい真逆のキャラクターのような気がします。
僕がそんなお父さんである創業者である社長さんと地方で食事する機会があって、「東京から帰ってきたんだよ〜」って息子さんを紹介されたんです。
「あ、どうもー」って弱々しい声で、元気がない。
実際、前に出て行かないし、地域の会合にも積極的に参加はしないとのこと。お父さんとしても少し困ってるんだけど、そこは、もう可愛い息子だから、何とかしてあげたいと思ってます。
息子さんの方も、秘めているものはちゃんと持ってて「自分が会社を何とかしていかなきゃいけない」
っていう、覚悟はあるのですが、いかんせんお父さんのキャラが強烈すぎて、その覚悟が見えてこない。
お父さんのキャラクターに引っ張られているので、事業継承するその本人も自信がつかないし、
周りも「大丈夫か?」と思ってしまうのです。
「あいつはアイツで良いところあんだよ」ってお父さんは息子自慢するんですが、具体的にどう教育をしながら、承継を進めていけばいいか分からない。
そんなパターンが多いなと思ってます。
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