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次は「老化時計」がやってくる!?

毎年MITレビューが特集する「次に来るテクノロジー」のうち、読者投票の結果が公開されました。

要は、
読者が最も期待している次世代技術は、暦時間と別に生物学的データから読み取った「老化時計」
という話です。

新鮮な言葉ですが、「老化」への研究が進んでいることは以前にも取り上げました。

「老化は病気である」という仮説の下で「治療」しようという野心的な研究を行っている研究者もいます。

一般向けに話題になったのは下記書籍かなと思います。特に序文のミステリー風なフリはしびれますのでお勧めです。

それで、冒頭の「老化時計」の話に戻ります。

要は臓器の劣化具合を遺伝子発現レベルまで深堀していくと、実年齢との相関性がみえたので予測に使おう、という発想です。

遺伝子発現は、よく「エピジェネティック」と総称されますが、要は遺伝子の機能を作用させるスイッチのようなものです。

我々の体はDNAで構成され子孫に継承されることはよく知られてます。
ただ、DNAが全て分かっても、後天的にその作用が変化することが分かってきた、というのが歴史的な流れです。

もちろん遺伝子の発現作用だけが老化のすべてではないです。

最近だと、下記のようにストレスとの相関性も実験で分かっています。

これは直感的には納得します。過渡なストレスは健康だけでなく寿命には影響しそうですね。このあたりは今後も研究がつづきそうですね。

せっかくなので、老化の原因について洗い出してみたいと思います。

上記で取り上げた「LIFE SPAN」著者のラボにも在籍した方が、とても分かりやすくまとめているので引用します。

上記文中に、老化の原因を視覚化した図が素敵です。

出所:上記記事文中

今回話題になったエピジェネティック(遺伝子発現)以外にも、結構ありますね。
もちろん各要素が相互に影響を与えている可能性もあるので、わかるなら最も根幹でかつ影響の大きい要素が知りたいですね。

この中でおそらく馴染みのない用語は「テロメア」ではないでしょうか?

Wikiの説明を引用しておきます。

ざっくりいうと、染色体の末端にある(語源は「末端の部分」)箇所で、細胞分裂回数に従って失われていきます。
例えるなら「砂時計」みたいなイメージでしょうか。

この砂時計が「老化」にも影響を与えます。
言い方を変えるとこの制御が可能になると、老化防止の可能性があるというわけです。

上記Wikiでも老化制御の機構を説明していますが、やや専門性が高いので砕いて書きます。

出所:Wiki「テロメア」

上記図の「T-ループ」の個所が徐々に形成できなくなり、それが細胞分裂を抑制するという仮説です。

今でもこのメカニズム解明への研究は進んでいるようです。


我々一般人にできることは、実用化されたものを咀嚼するしかできませんが、やはり原理は気になります。

今後も、老化時計含めた老化研究については注目していこうとおもいます。

が、気にしすぎると文字通り本末転倒ですので、まずは日々のストレスを溜めずに生活していこうと思います☺

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