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ついに火星に複雑な有機物を発見!
火星については過去何度も取り上げてきましたが、ついに待望の生命痕跡を発見しました。(タイトル画像はNature発表記事内の図を引用)
今回の発見について、砕いて紹介します。
まず、発見した立役者は、2021年に火星表面に降り立ったNASAの探査車パーシヴィアランスです。
ここに搭載された最新計測機器 SHERLOC(Scanning Habitable Environs with Raman and Luminescent for Organics and Chemicals)が、ジェゼロクレーターと呼ばれる場所で、複雑な有機物を発見しました。
厳密には、以前にも歴代の探査機(フェニックス、キュリオシティ)が簡易的な(メタンとか)有機物を発見したことはあります。
もっと言えば、過去に地球(南極)に落ちた隕石でも、同じく有機物の痕跡は確認されました。(こちらは飛来のため火星内反応かまでは曖昧)
上記のクレーターは、過去に湖であったと推測されています。SHERLOC(何の当て字かは野暮なのでふれません☺)は、深紫外ラマンおよび蛍光分光法と呼ぶ最新の解析方法で、従来と異なる有機物の探索を行う事ができます。
下記は、冒頭の発表記事からその反応が出た該当の画像を引用しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1689629012106-4a8KLGlMwT.png?width=1200)
小難しい解析用語ですが、冒頭記事のこちらで解析方法が紹介されていますので、詳細を知りたい方はぜひ。
雰囲気を楽しむだけであれば、特定の波長(可視光領域)を当てたときに反応する従来より複雑な有機物が特定できた、と思ってください。
その有機物は芳香族と分類されます。ベンゼンとかで知られていますが(名前の通り発見当初香りがあったのでこの名称が採用)念のためWiki載せておきます。
この化合物は、過去に水中で生成された可能性が高い、つまり火星における過去の生命可能性を示すものです。
今回はあくまで1つの地点だけでの観察結果ですが、だからこそ今後ほかの火星表面でも、同種の解析を行う事で、他の複雑な有機物が存在する可能性を秘めています。
現代版シャーロック・ホームズが、火星の生命に関するより具体的な物的証拠をこれから続々と発見してくれそうです☺