我々の知能先祖はホモ・エレクトス?
我々現生人類(ホモ・サピエンス)は、ヒト族から進化したということは定説となっています。
ただ、なぜ我々だけがここまで知能を高めることができたのかは分かっていません。(因みにチンパンジーもヒト族)
ただ、その時期のあたり付けはいくつかあり、その1つがホモ・エレクトスが活動していた時期です。
活動時期は大体50-200万年前あたりと考えられています。
昔子供のころ、見つかった場所から「ジャワ原人」という言葉を習った記憶がありますが、それも今ではホモ・エレクトスの1種とされています。(今の教科書はないのかしら?)
なぜホモ・エレクトスが高い知能をもっていたのか?
敢えて、高い知能の基準を書きませんでしたが、大きくは「高度な道具の使用」です。
単に石器的なものを作ったのはもう少し古い時期とされてますが、火を使って料理したのがホモ・エレクトスではないかとされています。
1つそれが検証されたニュースを取り上げておきます。
そして最近の研究発表で、このホモ・エレクトスに関する興味深いものがありました。それを日本語で解説しているサイトをみつけたので紹介します。
ようは、
約200万年前(最古)のホモ・エレクトスが高地に住んでいることが分かり既に高い環境適応能力を持っていたかもしれない、
という話です。
現代の感覚だとわかりにくいですが、当時は自然にどう適応するのかが全てです。(コンビニはありません!)
人類はある意味そのために世界各地で安住の地を探し求めたのかもしれません。(ただここまで世界を広く徘徊したのは当時の種でもレアなので、それはそれで謎)
で、高地(約2km)は平地より食糧が少なく気候も厳しそうなので、すでに道具を使って賢く生存できる知恵を備えていたのではないか?
というわけです。
上記で紹介した「火」もその1つですね。すでにホモ・エレクトスの少し前(260万年前ごろ)から肉食が始まったといわれていますが、当時は死肉を食べていたと考えられており、それだと摂取できる栄養量と保存期間に限界があります。
かつ、ホモ・エレクトスの時期に無視できないのが社会の形成、です。
単に親族だけでなく血がつながってない近隣とのお付き合いや助け合いもあったのではないか?と75万年前の遺跡から推定されています。
今回の高地活動も彼らの能力が高かったことを傍証する研究です。
ただ、分かりつつあるのは「結果として」高い知能を誇っていたということで、「原因」とは言い切れません。
この時期にいったい何があったのか?
諸説ありますが、まだまだ決定打は出ておらず、人類史最大の謎として地中深く埋められたままです。