宇宙のロマン再び!大阪万博で展示される火星隕石と生命の謎
大阪万博までいよいよ1年を切りました。
そろそろ展示物の内容が気になるところですが、宇宙ファンとしてはうれしいメニューが発表されました。
数万年前に火星から飛来した隕石をなんと触ることができるとのことです。
重さは13キロで大きさは大体ラグビーボールサイズ。もちろんすでに分析は完了しています。
前回1970年の大阪万博では、アポロ12号が持ち帰った「月の石」が展示されたので、そのつながりも意識したのかもしれません。ちなみに、噂ではまた今回も展示できないか交渉中らしいです。もし実現すると、今回の目玉になる可能性もあります。
と、勝手に盛り上がってますが、火星からの隕石には生命の痕跡が見つかることもあります。
Wikiによると、火星からの隕石は今まで172個みつかっています。
その中で一番話題になったのが、1984年に発見された通称「アラン・ヒルズ84001」と呼ばれるものです。
今から約36億年前に溶岩が冷えて固まり、1,700万年前に小惑星が火星に衝突した際に、破片として宇宙空間に飛散されます。そのあと1000万年以上宇宙空間を漂流(!)した後、約1万3000年前に地球に落下したと推定されています。
なんとも激動な人生を歩んだ岩石ですが、注目されたのはその経歴よりも含有物です。
この岩石の中に細菌(バクテリア)らしきものが見つかった、という報道で世間がざわつきます。
大統領もこれに関して声明を出し、ほかにも「ダヴィンチ・コード」著者(ダン・ブラウン)がこれにインスピレーションを受けて作品を生み出します。(読みましたがおすすめです☺)
ただ、当時は形態学的な視点以上のことはわからず、今でもこれが地球外生物であるかは決定打にかけています。我々が地球で発見したいかなる細菌よりも小さいのも疑惑の1つです。
その代わりに、分子生物学としての研究は続き、近年でも下記の発表がされています。(いずれもNASA発信)
2020年:多環芳香族炭化水素(PAH)が含まれていることを発表
2022年1月:火星生命は含まれていないと発表
ということで、現在は否定的な声が多いです。1つだけ当時の紹介記事を載せておきます。
ちなみに、PAHは生命を誕生する土壌としては期待できます。以前にもこのBlogでこのPAHがはるかかなたの超爆発の由来で観測された、という話をしました。
いずれにしても、初期の火星が地球と同じように水があったことはほぼ確からしいので、これから新たに訪問する隕石を歓待しましょう。
まずは2025年の万博に足を運んでみようと思います。
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