前澤勇作氏の月旅行計画中止と歴史的な宇宙SF作品へのオマージュ
以前に、前澤勇作氏の月旅行について触れました。
ところが、残念ながらこの計画はいったん取りやめにしたそうです。
早速ニュースにもなっているようです。
スターシップは計画は進められていますが、当初予定が2023年だったことを考えるとやむを得ないかなと思います。
おそらく前澤氏のことですので、新しい冒険を目指していると思います。
今回の有人月旅行ですが、古くから人類のあこがれとされています。
それが話題になったのは19世紀後半で、史上初のSF作品が登場します。
それがジュール・ヴェルヌが産んだ「月世界旅行」というSF小説です。
これが歴史的には初のSF小説で、これをもとに初のSF映画も作られました。
そのアイデアがなかなか奇抜です。当然当時はまだロケットは開発されてない時期です。関連でその歴史について触れた過去記事を載せておきます。
では、いったいどのようにして月を目指したのか?
なんと「大砲に人間を載せて打ち上げる」というアイデアです。(当時は南北戦争直後の時代で、大砲が不要になるという時代背景もあります)
一見笑ってしまいそうですが、小説の中ではそれがいかに現実的に可能なのかを、理論的に説明していきます。ぱっとみると結構説得力があります。
例えば、耐久性をたかめるにはどんな素材が必要なのか、月までの距離に達するにはどれくらいの長さが必要なのか、など。
もちろん科学的にはありえない突っ込みもできますので、批判的にみても楽しめます。
20世紀末には、今でも(最新は2005年)リメイクが作られている「宇宙戦争」がH.G.ウェルスによって描かれます。
火星人の風貌はこんな感じです。これはイギリスに置かれた実際のオブジェです。
このあたりから何となく「たこ」っぽい形状で、以降なぜかこういった宇宙人が普及していくわけです。(今のSF作品もまだ近い形状もありますね)
ということで、現実の月旅行が一歩後退したときには、改めて宇宙SF作品に思いを寄せるのもよいのではないでしょうか?