XPRIZEの最新テーマは「若返り」!
ちょっとあおり気味のタイトルになりましたが、ある意味事実です。
まず、XPRIZEという言葉が初耳の方へ、地球規模の課題解決を目指した賞金コンテストだとおもってください。
過去27回開催され、「気候変動」や「宇宙開発」という比較的外部環境をテーマにしたものが多いコンテストす。
分かりやすい例でいえば「宇宙有人旅行(あくまで民間限定)」で、過去にXPRIZEをとりあげた投稿も載せておきます。
そして投稿時点での最新テーマが「若返り」です。
一昔前ならオカルトっぽい響きを持ちかねない言葉ですが、すでに老化は真面目な研究テーマとして世界中で取り上げられています。
「老化」の科学的解明については、過去に投稿した記事を引用しておくので今回は割愛します。
今回は、老化の解明どころか「若返り」とまで踏み込んでいます。
具体的には、高齢者の筋肉・認知・免疫系機能を若々しい状態に回復させることに成功した研究者に最大1億100万ドルの賞金が与えられます。
毎回このXPRIZEにはスポンサーが付きます。(月面着陸のときはGoogle)
今回は「XPRIZE Healthspan」と名付けられ、サウジアラビア政府が支援するNPO”Hevolution Foundation”と女性向けアパレルを起業したChip Wilsonによって支えられています。
サイト内にも埋め込まれている2分程度の動画が個人的に気に入ったので貼っておきます。
上記動画にも登場するのがXPRIZE財団の創設者ピーター・ディアマンディスという方です。
もしかしたら、シンギュラリティ大学を一緒に作った人、のほうがしられているかもしれません。
この言葉を世に広めたレイ・カーツワイルと共同で立ち上げています。シンギュラリティ自体については個々で定義が異なるので、カーツワイルの目線での説明を載せておきます。
ディアマンディスは宇宙系の探査に幼いころから興味を持ち、MITで物理・生物を専攻したのち、宇宙工学修士、そして医学博士という謎の遍歴をもっています。
あくまで想像ですが、ディアマンディスは、「人間の可能性」を追求しているのかなと思います。
関心を持った方のために、彼が2012年に行ったTEDでの登壇動画を貼っておきます。
話を若返りに戻すと、記事ではまだその優劣を決める基準があいまい、とのことです。
確かに筋肉と免疫の回復を遂げた2チームが仮に登場した場合、何を基準にして順位を決めるのかは悩ましいところです。
それでもこういったチャレンジの機会を与えること自体に価値があることは、直感的には分かります。
もしかしたら、その基準を決める過程で基礎科学の非連続な発展につながるかもしれません。
まさに過去のプレゼンタイトル「尽きることのない人類の未来」のために。