邦画の常識をぶち壊す!世界最高基準の肉弾戦!『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』感想
どうも、りゅうパパです。
本日は映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』の感想です。
■『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』観てきた!
実は劇場で『ベイビーわるきゅーれ(以下、ベイわる)』を鑑賞するのは、恥ずかしながらお初です。私の邦画嫌い(偏見です)、単館映画嫌い(偏見です)が、その理由です。しかし、「なにやらすごい邦画のアクション映画があるぞ」と、ベイわる1作目の高い評判は、邦画嫌い&単館映画嫌いの私の耳にも入るぐらいでした。
そんなこともあり、ベイわるの1作目を動画配信サービスで鑑賞。主人公の女子二人(ちさと、まひろ)の今時なゆるい会話もこの映画の魅力だが、個人的にまひろと殺し屋のラストバトルのその迫力に驚いてしまった。
アクション映画=ジャッキー・チェンで時が止まっているおじさんとしては、今時のアクションはこんなにも激しくてリアルでカッコいいのか…という衝撃。それも、我が国、日本(邦画)でここまでのレベルのアクション(肉弾戦)が可能なのかと。
大きな予算を掛けたハリウッド大作に比べれば、ドーン!バーン!な大爆破やカーチェイスなどの派手さはないが、2024年現在の世界最高基準である『ジョン・ウィックシリーズ』などにも負けない肉弾戦がそこにあったと断言できる。確実に。
(以下、『ベイわる ナイスデイズ』の予告編です。)
■邦画の常識をぶち壊す!
というわけで、ベイわるをはじめて劇場で鑑賞しました。公開日(2024/9/27)から約2週間は経つが、客入りは5割程度の入りで、それなりの人気ではないだろうか。(上映回数も多いし。)
本編前の予告編では、ベイわるが邦画のためか、予告編が全て邦画であり、「あの人気TVドラマが、遂に待望の映画化!劇場版XXXX!」とか、さらにその中で「シリーズ最大の敵!」なんて謳っており、古き良き常識に囚われたような宣伝文句に吐き気がしてしまいました。
そんな常識・過去の成功に囚われた邦画が多い中で、それらの常識をぶち壊す、熱量のある邦画を観客は待っているのでは?!なんて思えるベイわるの盛況な客入りでした。
■池松壮亮すげえ!
今作『ベイわる ナイスデイズ』は、勿論主人公二人(ちさと、まひろ)の掛け合いの面白さもありますが、なんと言っても…池松壮亮が素晴らしい!素晴らしすぎる!
庵野監督の映画『シン仮面ライダー(2023年)』のドキュメンタリー番組でも、その身体能力の高さを我々に見せ付けた池松壮亮でしたが、残念ながらシン仮面ライダー本編ではそのポテンシャルを披露することはできなかった。
ただし、今回は違う。そのポテンシャルを遺憾なく発揮しております。池松壮亮のアスリート的な動きそのものの凄さは勿論だが、おそらく彼はアクションの中でも演技をしており、それが大きな魅力になっているのではないか?!と思います。映画素人の自分が言うのもなんですが。
アクション以外の視点でも、下手すれば漫画っぽくなりそうなキャラを、彼が演じたことでリアリティが出て、池松壮亮に恐怖を感じた次第です。
■痺れるぜ!
池松壮亮と主人公の一人まひろは、前半と後半で計2回、闘うことになります。どちらも素晴らしい肉弾戦を繰り広げますが、前半に向かい合うシーンと、後半ラストバトルの決め技には、どこか映画『スパルタンX(1984年)』のジャッキー・チェンvsバニー・ユキーデを思わせるような雰囲気があり、私のような世代にはたまらないものがありました。
これは言い過ぎかもしれませんが、私が子供の頃、有楽町スカラ座で『スパルタンX』を観たときと同じような、感情。「痺れる」とはこのような感情だったなと…なんとも懐かしい気持ちを思い出しました。
(↓ コレね。)
■おまけ&まとめ
ちなみに映画素人の自分なりに、今作のアクションの魅力は以下に。
・ダンスのような美しいアクションの真逆をいく、汚いアクションがリアリティを生む。
・一見汚い動きのように見えるが、計算され尽くされており、エンターテイメント性が高く退屈しない。
勿論、俳優陣の素晴らしさ、ガンアクションの迫力、カメラワークなどの魅力もあると思いますが、私は上の2点が他の映画よりも優れていると思っております。
(※以下、少しだけネタバレを含みます。)
あ、そうだ、今作の中のちさととまひろの会話の中で、「邦画って「パーティーのはじまりだー!」とかゆう奴か、ボソボソゆう奴が出ているあれでしょ」的なセリフがありました(記憶が曖昧なので正しいセリフではないが)。これは、そんな邦画の現状を皮肉ったものだと思われます。
そんなわけで、今作は邦画の常識をぶち壊す熱量と、池松壮亮とまひろの痺れる肉弾戦アクションと、素晴らしい映画でした。私のような邦画嫌い、ジャッキー好きなおじさんにも是非観ていただきたい一本でございます。