オカタカ(岡山・香川)の民放テレビ事情
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■岡山・香川の民放環境は全国最強
今日は私共の地元岡山県・香川県(通称:岡高、オカタカ地区)の民放事情を他の地方と比較してみたいと思います。
先ごろ高松で行われた、とある会合の席で雑談していたときの話です。「ワールドビジネスサテライト」(WBS)が全国どこでもオンタイムで見られると思っている方がいて、「え、知らなかったの?」「○○県では見れないよ」「オカタカは特別!」という話で盛り上がりました。
バドミントンのダブルスじゃないですけど、この瀬戸内海を挟んだ「オカタカ地区」はローカルメディアの密度で全国最強のペアなのです。
■民放5系列の番組がオンタイムで見えてますか?
今、日本の民放テレビ(地上波)のキー局は、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京の5つ。
そしてその系列局が全国に広がっているんですが、47都道府県すべてにあるわけではなく、日本テレビが30局、TBSは29局、フジテレビは26局、テレビ朝日は23局、テレビ東京は6局となっています。(2022年1月現在)
つまり、この系列局の電波が届かない県域は、通常ではキー局の番組をオンタイムで見ることができません。
■サザエさんの放送時間帯は?
見られるテレビ(地上波)のチャンネルが少ない県でいうと、山梨県、福井県、鳥取&島根県、宮崎県などは民放の地上波の番組が(CATVやBSを除くと)2局しか見られない「地上波過疎県」です。
これらの県では、クロスネットといって、各局がそれぞれに番組を提供し合っていることが多いので、テレビ朝日系の「ドラえもん」が土曜日の早朝に放送していたり、フジテレビ系の「サザエさん」が日曜日の昼間にやっていたりします。
でも「報道ステーション」や「WBS」などの報道・情報番組は、BSデジタル放送やCATVがなければ見られません。
■仙台・広島にも勝るテレビ環境
首都圏や北関東3県は東京から、京阪神や徳島県は大阪から、佐賀県は福岡からの電波が一部入るので民放5局の番組が見られます。ただ逆に、それらの各県ではローカル情報を取材・放送する局がNHKだけ、または民放が1局か2局しかないわけです(独立UHF局やケーブルテレビは除く)。
テレビ東京を含めて民放5局が全部そろっているのは、東名阪(関東・京阪神・愛知)・北海道・福岡、そして岡山・香川(オカタカ)エリアのみ。県の数でいうと47都道府県の中で13~14県だけなんですね。
政令指定都市の仙台や広島にさえ、テレビ東京系の局はありません。つまりWBSが見られません。それほどオカタカは、地方の中ではたいへん恵まれた「電波過密県」なのです。
■地元局が少ないと地元企業の露出機会が少ない
地元の民放局が少ない「電波過疎県」では、地元の企業が自社の情報を取材してもらい、ローカルニュースや情報番組に取り上げてもらえる番組の枠がとても少なく、露出の機会が限られます。
一方、オカタカでは、企業が自社の情報をテレビに取材してもらおうと思えば山陽放送、西日本放送、OHK、瀬戸内海放送、テレビせとうち、さらにNHKの6局のどこへでもアプローチが可能。
各局は両県に報道担当の記者がきちんと常駐しています。すべての社に情報を提供して、ニュースバリューが特別に高ければ5局にすべて取材していただけることもありますし、A社は無理でもB社、ダメならC社にアプローチ、ということも可能になります。
■オカタカの企業はテレビ露出確率が高い!
つまり、地域の人口・企業数のわりにローカルメディアの密度が濃いということは、地元企業がメディアに登場できる機会が、他県の企業よりも格段に高いということなんですね。
さらに、ローカルで取材・報道されたニュースの情報は、東京のキー局にも伝わります。キー局では、首都圏だけでなく地方発の話題も集めていますから、そのアンテナにうまく引っかかれば、キー局の報道番組や情報番組で全国に向けて発信してもらえる可能性もあるのです。
WBSで取り上げられるチャンスも、他の地方よりオカタカに本社がある企業の方が確実に一歩リードしています。岡山県・香川県の企業の皆さんは、この「地の利」を生かさない手はありません。
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