:妄想歳時記:雨風(あめかぜ)と戦う、小さな歯神さん。
6月4日は虫歯予防デー。
茶屋町辺り、呑んだお店でもらった、やらかいアメちゃん。
アルコールも甘い物も大好きな、両刀使いの雨風だから
レロレロしてると奥の銀歯がくっつき、はずれた。
帰り道、ヘップファイブの裏、ユニクロの隣。
いつもは見過ごす、小さく真っ赤な歯神社。
居られますのは歯の神様、なで石なでてお賽銭。
次の朝、シトシト降るは、はしり梅雨。
ジクジク疼くは昨日の奥歯、
今日はこのまま梅雨龍り。
押したり引いたり、痛みの合間、
ウトウトすると、枕元には見知らぬおじいさん。
驚く間もなく、どれどれと小さくなって口の中。
歯神さん、例祭の忙しい最中に虫歯菌を退治に来てくれた。
激しい戦い口の中は雨風嵐、ウッと痛みで意識を失う。
夢なのか? 気付くと、外はシトシトまだ朝の雨。
痛みはすっかり治まるが、奥の銀歯ははずれたまま、
さすがの神様もそれは管轄外。
あきらめて、今のうちに歯医者に電話しよう。
大阪梅田のHEP FIVEやEST-1の辺り、
昔から、たくさんの若い人達で溢れている。
もうユニクロはなくなっていたか?
働き出した頃、ここの奥にあった
大阪造形センターというところで
シルクスクリーンを習っていた。
田舎者の私は、
憧れていたアートについて
いろんな角度から教えていただいた。
それは、胡散臭く魅力的。
そこを離れてからも
忘れた頃には、声をかけてもらい
個展を3度もさせていただいた。
数年前には
講師もさせていただいたが
主催者が亡くなられ閉校となった。
あの辺を歩けば
今も若い人たちが溢れ、
忘れていた焦燥感と希望が
じわっと蘇る。
歯神社
巨石信仰、
稲荷信仰からの
ひとつに特化した御利益を
与える神になったそうだ。