「もう来週だね」 ぼくの心はきゅっとして息苦しくなっていた。 「帰ってくるよ」 りさは簡単に言った。この言葉に気持ちがあるのかはわからない。そう感じられるほどそっぽを向いていた。けれどもそんなことはどうだってよかった。ぼくは彼女のことを好きになっていた。 彼女は来週で海外に行ってしまう。それを聞いて慌てて食事に誘ったら、快く会ってくれた。近所のビストロを20時に予約していた。 「今日は帰ろうかなと思ってたんだけど」 りさは心配そうな素振りでいった。 「そのことについては
「かわいい」 裸で横になったまま、カーテンからの光が2人の顔を照らしていた。出会った当初、かおりにこんなふうに言われると思ってなかったし、こんな関係になるとも思っていなかった。 かおりはぼくの6個下だった。6個も下の女性に「かわいい」と言われると、ぼくのプライドは悲鳴を上げる。ぼくは童顔でよく歳を下に見られる。これは大きなコンプレックスだった。初対面では男女問わず大抵なめられ、ぼくを敬おうとする人なんてほとんどいない。それに6個も歳が違うと、小学生と中学生くらい差がある。
女性だけに声をかけられればいいってものではない。 バーで仲良くなった30代の男性がいる。音楽の趣味が合い意気投合した。聞くとこの方、ベトナムの駐在員で、たまたま帰国していたみたいだ。 その彼と連絡先を交換し、次の帰国時に飲みに行く約束をしていた。 某日、時刻は1:00を回り、家の辺りはしんとしていた。ぼくは間接照明を1つつけ、お香を焚き、歯を磨いていた。そのときに電話が鳴った。 「今近くで飲んでるんだけど来ない?男女2-2なんだけど」 帰国した彼からの誘いだった。 普通
はじめての1人旅行。 始発の便で飛行機に飛び乗った。 よくしてもらっている60代の女性がいる。シワやシミがあり白髪の彼女は体のことでいうと明らかに60代ではあるが、服装や話し声は若々しく、そしてなにより心が若い。 そんな彼女に突如任務を命ぜられた。 「ここに行ってきてください。」とパンフレットを渡される。 九州にあるお店のパンフレット。ぼくは九州に行ったことはない。 「あなたのこれからが明確になります。だから行ってきてください。そして、これ。」 封筒を渡された。何枚かお
この記事は2021年7月5日 16:22に書かれたものです。 結局、直感で行動するといい。 もうほとんど引退しているぼくの背中を押したのは、ナンパを始めるきっかけである、チバさんだった。 そこに明確ななにかがあるわけではない。けど直感で思った。 行くか。 だれにも声をかけず、ひとりで犬に出ることにした。 月曜日は渋い、というのが世間からしても当たり前だが、今日はちがう。緊急事態宣言が明けてから街のようすが変わりつつある。しかも、3月末ということで出会いと別れのある
このアカウントは上記のサブアカウントになります。 これからまたゆっくりと活動をはじめます。 活動をしていなかった期間も女性との「出会い」と「別れ」を繰り返していました。恋人関係になる人、その日限りの人、体だけの関係を持つ人、泊まりはするけど体の関係にはならない人、様々な女性と出会いました。 そんな中でたまたまバーで出会った40代のモテ男がいました。彼はいわゆる野生のナンパ師。スタイルはぼくと似ていて、偶然の出会いから関係をもつというもの。すごく話が合う彼。少しぼくと違う