《内容》
太宰治賞作家が描く大人の恋の群像劇。 人生の経験を積んだ大人でも、恋愛だけは不器用なまま。太宰治賞受賞後第1作、錦見映理子が大人の恋と人生を鮮やかに紡ぎ出す。 不倫の恋に破れ、勤めていた会社を辞めた万里絵。知らない町で、夢だった喫茶店を開き、ここで穏やかに暮らしていこうと決心する。そんな矢先、店に奇妙な男が現れる。その男・虎之介は、商店街の一角にできたパン屋で働くパン職人。仕事においては高い技術を誇り、実直な職人気質な男だが、こと女に関してはだらしないことこの上なく、町の女達が翻弄される。そんなある日、自由奔放な虎之介に振り回されてきた女達に厳しい現実がつきつけられる。その後、女達に予想外の結末が訪れる。
《一言》
触れると発酵して、そしてある日を境に腐敗する。
発酵と腐敗は紙一重と聞いた時心に痛みの感覚がありました。
それは既に何かが刺さっていて、痛みが生じたのか、
それとも新たな杭(悔い)なのか。
触れすぎると次第に腐ってしまう、人間関係も適度がわからなくなってから、1番腐敗が進む。
皆さん進んでませんか?