今年最初の挑戦がはじまりました。【さとゆみゼミレポート第1回】
ライター・コラムニストの佐藤友美(さとゆみ)さんが主宰する「さとゆみビジネスライティングゼミ」が昨日から始まった。
4期生(火曜コース)として、3ヶ月間、全12回のオンライン講座を受ける。
受講料は高いが、ライターとして飛躍するために思いきって自己投資した。せっかくの機会なので、学びをより吸収するために、毎回、講義レポートを書いていこうと思う。
90分間だけは、良い人で
初回ということで、最初にゼミを進めていく上でのルールや注意点の説明を受けた。
さとゆみさんは「みんなには良い人でいてほしい。ゼミの時間だけでいいから」と言った。それは、ゼミの場を安心・安全の空間にするためだ。
火曜コースのメンバーは全22人。ゼミの中では、互いの書く文章を見せ合ったり、感想を言い合ったりする。さとゆみさんからの課題のフィードバックも、自分の分だけでなく22人全員分を見ることができる。文章に対する濃密な講評を全員分見ることで、22人分の学びが得られる。それが、さとゆみゼミの特徴でもある。
しかし、そのような学びを深める空間をつくりあげるためには、安心・安全を担保しなければいけない。「文章を見せ合うことは、裸を見せるよりも危険なこと」。自分が何を知っていて、何を知らないのか。どのような思想や価値観をもっているのか。何を言いたくて、何は言いたくないのか。文章には、書き手の人間としての要素の全てがつまっている。
だからこそ、文章に対するコメントひとつで、書き手を傷つけることも簡単だ。「ゼミの時間は、自分の中の優しい気持ちを総動員するように努力してほしい」とさとゆみさん。安心して学びに集中できるように、自分も「良い人」であるよう心がけたい。
文章のゴールとスタート
文章のゴールとは何か?
誰かの態度(思考)を変容させることだと、さとゆみさんは考えている。誰かに文章を読んでもらうということは、読者の時間をいただくということ。無料であっても、たとえ1分でも30秒でも、人の命をいただいていることになる。
ならば、誰かの何かを変えないと、意味がない。命の一部をいただいている以上、何らかの形で読者にGIVEをしたい。その文章を読む前と読んだ後で、読者の何かを変える。それこそがGIVE。一番は読者の行動を変えること。そこまではいかなくても、思考を変えることは目指さなければ。
では、文章のスタートは、何だろうか?
自分が気づいたことを誰かに教えてあげることだ。一見ゴールのように感じるが、これはあくまでスタート。
誰かに何かを伝えたい。この気持ちは書くことのスタートだ。「『これを誰かに伝えたい!』と熱い気持ちになるまでは、取材をやめない。帰ってきちゃダメ」とさとゆみさんは言う。これまでの取材経験を思い出し、冷や汗が出た。
書くことのカギは「聞く」こと
完成された原稿を料理にたとえるならば、ライターの仕事は調理だけではない。素材集めも重要な仕事だ。魚を釣ってこなくてはいけない。大根を買わなければいけないのだ。
聞いていないことは、書くことはできない。「書くことの9割は聞くこと」。聞くこと、調べること、世の中を観察すること。良い書き手になるには、欠かせないスキルだ。
聞き方には、2種類ある。浅く広く聞く「炭田掘り」と狭く深く聞く「油田掘り」だ。炭田掘りは「徹子式」、油田掘りは「タモリ式」ともいえる。
※参考
ベースは徹子式で、色々なところを幅広く聞いていき「これは面白い!」と感じたことをタモリ式で深掘るのがセオリー。これまでに話していなかった話、他のメディアに書かれていない話を書くためには、タモリ力が問われる。
ボーッと生きてんじゃねーよ!
「書くこと」は取材者の目線で生きること。
ランチでラーメンを食べる。「美味しい!よし、午後も頑張るか」。これでは一般人だ。「ボーッと生きてんじゃねーよ!」という話である。書く人になりたければ、24時間365日、取材者の目線をもつことを忘れてはならない。
「美味しさの秘密はなんですか?」「なぜラーメン屋を始めようと思ったのですか?」「なぜこの場所に店をオープンしたのですか?」
あらゆることに興味関心を向けて、質問を3つ畳みかける。それがライターの姿勢だ。
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ゼミ初回。さとゆみさんが発する言葉の数々から、ストイックさを感じた。『書く仕事がしたい』『女の運命は髪で決まる』『ママはキミと一緒にオトナになる』など数々の著書をもつ、ライター22年目。しかし今でも、仕事で泣くことがあるという。
「他のライターだったら、もっといい話が聞けて、いい原稿が書けたと思うと、本当に悔しい。悔しい思いをしないためにも、もっと学んでいきたい」。これほどの実績がある講師が、これだけの学ぶ意欲をもっている。ここは、自分を見たことのない場所に連れて行ってくれるゼミだと確信した。充実した3ヶ月にするために、積極的にアウトプットして、どんどん失敗していくことをここに誓う。
さとゆみの「今日の格言」
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