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まっさらで世界の何もかもが不思議だと思えた、小学生の瞳に戻りたい

私はアルバイトで、幼稚園生から中学生にお芝居を教えている。

今日レッスンが終わった後、外で帰りのバスが来るのを待っていたら、
生徒の一人の小6の男の子が一人で外を
フラフラしているのを発見した。
おそらく親のお迎え待ちだと思う。

スタジオ外で生徒と話すのは、
あまりよろしくないとされているので、
バスが来るまでの間、
彼にバレないように少し眺めていた。

彼は駅近くにある電光掲示板を眺めたり、
買うわけのないクレープ屋さんの看板を眺めたり。
意味無く、ふらふらとしていた。
その小さな頭の中で、何を考えているんだろう。
その瞳にはどんなふうにこの世界が映っているんだろう。

なんだか不思議で、愛おしくなった。

彼はスタジオでもとても努力家で、頭が良く、
気が利く。
スタッフからの評価も高い子。

けどスタジオから一歩外に出たら、普通の、
どこにでもいる小学6年生なんだな。

私たち大人や、高校生くらいになると、
常にイヤホンで耳をふさぎ、
スマホで暇つぶしをする。

けど彼ら小学生の暇つぶしは、
外にあるいろんなものを眺めることなんだ。
素敵だな、何だか尊いな。
そうやって世界を知ってくんだな。
そして、そうやって過ごした方が、
新たな世界の発見ができるんだろうな。

私はそんな外の世界と交流をしながら時間をつぶす彼の姿を見て、
子どもができたら中2まではキッズ携帯しか持たせたくないなと思った。

私もたまには耳からイヤホンを外そうかな。
スマホからもアプリとか消してみようかな。



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