#2 ジョゼ・サラマーゴのつもりで
文体の舵をとれ 練習問題2
300~700文字で、句読点のない語りを執筆すること(段落など他の区切りも使用禁止)
目線の高さにスーツから少し見える白い襟襟がありそのうえにたっぷりと脂肪ののったものもあり襟には染みでた水分といったらだいぶんまろやかだけれどざくっといえば脂のしみしみしてよれよれになっているきたなげなのが電車の揺れにすこしだけ遅れて揺れて振動なのか体の動きなのかを通して隣へ隣へつたわっていく体温なのか湿気なのかともかく共同の密閉の中目の前の人のスーツの背中は少し丸くてあたしは胸をかばうように右肩にかけた鞄を持ち同じように背を丸めて息をすったりはいたり目線はそのスーツの細い織りの縦縞の間に固定して後ろに立つ人やそのひとひとの隙間から差し込まれる腕などへ向けて結界を分厚くすべくもう一度細く息を吸い細く細く吐いた。
句読点なし、だなんてむずかしくて
早く逃げたかったので308文字で終了!
テーマ案の群像描写を意識して、
練習問題1-2の続きのような感じにしました。
(平にお許しいただきたい表現を含みます)