男性脳と女性脳を考える
こんにちは。こいけです。
会社の管理職研修で、システム脳(男性脳)と共感脳(女性脳)について学んだときのこと。
管理職になると、周りを見れば男性ばかり。
会議では周りの空気に合わせて理路整然とロジカルに話しているわたし。
ものごとの認識の仕方は脳によって差がある。それなのに空気を読んで無意識に男性脳になろうとしていた自分に気付いたときの話。
システム脳(男性脳)と共感脳(女性脳)
管理職になりたての頃の研修だったので受けたのはだいぶ前だけど、たしかその時の記憶では、
たとえば共感脳のメンバーA子さんがシステム脳のB課長に業務報告をしたら、「結論から話してくれる?」と言われてしまう。
B課長のもっと言い方あるだろツッコミは置いておいて、これは脳のタイプの違い。
システム脳のB課長はA子さんの報告を理解したいから結論から論理的に話してほしかった。
いっぽう共感脳のA子さんはどんな流れでそうなったのか、ストーリーを話した方が理解してもらえると思った。
どちらが良いとか悪いではない。
これは性別ではっきり分かれているわけでもないらしい。
それぞれの性別に多い傾向があるだけで、男性でも女性脳の人はいるし、女性でも男性脳の人はいる。ミックスもいるそう。
周りを見れば男性脳の男性ばかり
わたしは自称「男性脳寄りの女性脳」のミックス。
管理職になったとき、周りをみれば同僚は完全男性脳の男性陣。
会議での報告の仕方にもちろんルールなんてないけど、なんとなくみんなに合わせて端的にロジカルに結論から。やや早口で報告する。
部長になってもそう。
営業部門の部長クラスは女性はわたしだけ。
周りも典型的な男性脳の男性ばかり。
またまた自然と男性脳チックな話し方に磨きがかかる。
むかしメンバーから「わたしはロジカルに淡々とは話せない。だから管理職には向いてない」と話しているのを聞いたことがある。
「管理職=男性脳的風土」に浸食されている。
管理職はそう話さないといけない感が醸成されているんだ。
むむ。これは良くない。
この空気は誰が何も言わずとも伝染する。もはや伝染病。
初めての共感脳(女性脳)の上司
異動して初めての女性の上司。共感脳の人。
ロジカルだけど、結論よりストーリーやその中で生まれる感情を大事にしてくれた。
これまでと全く違う感覚で最初はテンポにも慣れなかった。
でもなんだろう。話の結論自体は変わらないのになんだか話しやすい。
いや、もっと話したいとさえ思う自分がいる。
上司の周りも女性はひとり。
その独特なほっこり感は、会議の場では異質感さえ感じたけど、まったく染まっていない。あの上司独特の雰囲気が貫かれている。
ふと思う。
わたしは本当に「男性脳寄り」なのか。
長きにわたる「男性脳社会」に浸りすぎていただけなのではないか。
女性脳が半数いたら、発言の雰囲気はまったく違うものになるのかもしれない。
THE システム脳(男性脳)の夫
わたしの夫は典型的な男性脳のひと。
ものごとをシステム的に理解する。そこにはストーリーも共感も必要ない。
家に帰ると職場の話をよくしてくれる。
そこでよく出てくるのが「話が早い人と遅い人」の話。
よくよくどんな人か話を聞いていると話が早い人はみんなシステム脳で、話が遅い人はみんな共感脳の人たち。
つまり自分と同じタイプの人との方が話しやすいだけ。ものごとの認識の仕方が近いから。
考えてみれば、わたしも同棲しはじめた頃は、自然と夫と話すときは男性脳に切り替えて話していた。
だってその方が話が早いから。
でもそういうことだ。
同じタイプの方が理解してもらいやすいから、わたしはシステム脳と共感脳を使い分けていたんだ。
世の共感脳(女性脳)の人びとへ
どちらが良い悪いではない。
自分と異なるタイプが存在し、どちらも尊重されればよいだけ。
その学びがあってから、場面に応じてシステム脳にスイッチを切り替ることもあるが、周りに合わせず自分を貫くことも大事にするようになった。
これから管理職になる女性脳の人たちに伝えたい。
ジェンダーギャップ指数125位、G7で最下位(2023年時点)の日本では、管理職の仲間は圧倒的に男性ばかり。そしてその多くは男性脳。
この事実はおそらく当面変わらない。
それでも無理やり周りに合わせて自分を変える必要はない。
先人たちもそうやって周りに合わせての今でもあるから。
でもそれでは職場の風土は変わらない。
これから管理職になる共感脳の人たちのためにも、わたしは自分のタイプを尊重したい。