電子書籍派になってみた
ここ数年、電子書籍派になってみようと試行錯誤していた。だいたいブラックフライデーの頃に思い立ち、セールのタブレットを購入したり、一年で貯まったポイントで電子書籍を買ったりとしていたが、年末くらいにはすっかり諦めるというという流れが決まっていた。
しかし、今回は違った。昨年もまたブラックフライデーの頃に思い立ち、しかし、年明けて3月の今でも電子書籍生活は続いている。
そもそもの話からする。
そもそも私は完全に紙の書籍派(以下、「書籍」と書いた場合は紙の書籍を指す)だ。なぜって便利だから。保存性良し、視認性良し、操作性良し、入手もしやすい。全く不満がない。
そして、電子書籍には悪印象さえある。OSのアップデートで開けなくなったり、書店毎にアプリが分かれていたり、シェアできないし、ばららららーとページを捲って目に付いた単語のとこで止めてそこから読み始めることもできないし、外出先で購入ダウンロードが難しいし、不満しかない。
それでもなお電子書籍派になろうとする理由は二つある。
一つ目の理由は移動中に片手で読めるから。仕事をしていて、幼い子どもを育てて、家事もしてとなると、読書するタイミングは限られる。まず通勤時だ。電車の中で読むには片手でポイポイ操作できる方が都合がいい。
そして、他に読書するとなると子どもが寝たあとの寝室だ。つまり二つ目の理由は部屋の電気を点けなくても読めるから。
余談だが、とある公共図書館の電子書籍の貸出統計で30代の女性が多く利用していると出ていたが、乳幼児を育てる母親かなと思った。子育てしていれば、片手しか空いていないし、夜中に子どもを抱っこしたまま暗闇でも読める。
あと読書時間が細切れだから、書籍だと没頭できないというのもある。電子書籍だとスマホ感覚で中断がしやすく感じる。
では以下、電子書籍派になることに成功した要因と思うものを挙げていく。
1、小説を読まない
私は小説を読まないのだ。このことについては話すと長くなるから割愛しよう。私の読書の対象は多くがエッセイ、手芸の本、主題図書、漫画あたりだ。この内、エッセイと趣味の本が特に電子書籍と相性がいいと感じた。
細切れで読んでも気にならない、すぐやめれる。手芸本も編み物、刺繍に関しては書籍よりも扱いやすい。料理の本もだけど、特定のページを開いたままずっと置いておくという使い方については電子書籍の圧勝だと思う。
2、専用リーダーを買う
スマホでは電子書籍は読まない。容量がキツイのと結局SNSとか見ちゃうからだ。代わりにタブレットを購入してやってみたがで、やっぱり読書となると8インチでも手が疲れてダメだった。
昨年Kindleの電子書籍リーダーに6インチがあることを知った。ほぼ文庫本サイズだ。7インチのfireタブレットとかなり迷ったが思いきって専用リーダーに手を出した
まず、コートのポケットに入るのがよかった。電車でもスマホのように取り出せる。そして、電子書籍の購入先が結果的にKindleに限定されたのもよかった。購入した電子書籍を一つの本棚で管理できるのはデカイ。物理的なものがない分、書籍よりも管理が難しい。
ただし、あまり調べないで買ったので「マジかよ・・・」となった部分もある。
まず画面が白黒。今時、白黒の画面を見ることがあるなんて夢にも思わなかったので届いて驚いた。読書する分には差し支えないことが多いので、これはまぁいい。
動きが異常に遅い。反応してないと判断するのに十二分なほど経ってから反応する。特に本棚画面のスクロールがカックカクだ。残像が見えるくらいカックカクだ。再起動したらちょっとよくなったりするし、最終的に動けばいいから、これもまぁいい。
私がな、我慢できないのはな、広告なんだよ。
広告つきを買った私が悪いと言われればそうなんだけど、広告ってロック解除画面に出ると思うじゃん?ロック中の真っ暗な画面に出るなんて思わないじゃん?
スマホを思い浮かべてほしい。ロックすると画面が真っ暗になるでしょ?そこでなにか電源ボタンなりを押すと画面が明るくなってロック解除の操作とかするじゃん。
同じAmazonのfireタブレットもそういう仕様なんだよ。ロック中は真っ暗でロック解除画面に広告が出る。
ところがだ、これも届いてから驚いたね。真っ暗なはずの画面に
「おすすめ ○○○○○(署名、著者名)○件のレビュー」
なんて文字が表示されていたんだから。それで電源ボタンを押すとロック解除画面になって書影つきの広告が表示される。書影というのは本の表紙画像のことだ。
この2段階の広告いる???
真っ暗なロック画面に文字を表示するのって、逆にどうやってるの?
斬新過ぎない?広告そのものはいいんだよ。知らなかった本とか知れるし。でもそこに出す?オフラインでも出てるのすごくない?
個人的にはもう一回り小さいサイズがいいので今後に期待したい。
次は絶対広告なしを買う。
3、書籍も買う
個人的には電子書籍はシェアできないのが一番難点だと思っていた。自分に子どもができてから特に実感する。子どもに継承できないのは心理的な抵抗がデカすぎる。私が子どもの頃、母親の蔵書を読んでいたからなおさらそう感じるのだろう。
これの解決方法は一つしかない。紙と電子両方買うことだ。
一つのタイトルに倍の金額を払うということなので、当然買うタイトル数は減る。電子で買ったタイトルを全て紙でも買うというわけではないので、電子でのみ買ったタイトルは、言い方は悪いけど自分の代で読み捨てる覚悟だ。
この考えを出版社がどう思うかはわからない。だが、今の電子書籍事情を鑑みればこれが個人的には最適解だ。
以上、個人的にはこの3点が電子書籍を利用する上でのポイントということだった。
最後に、「こうなったらもっといい」ということも書いておく。
・書籍を買ったら電子版がついてくる。(追加料金がかかってもよい。割安だとうれしい)
・本屋で買いたい。ゲームソフトのダウンロード版のようにコード記載のカードをレジで買って店のWi-Fiでダウンロードできたらいい。カードが手元に残るのでファイルすれば本棚として可視化できそう。
・統合アプリを導入してほしい。どの書店で購入しても一つのアプリ(本棚)で管理できないと無理。
細かい部分ではもっといろいろあるけど、こんなところか。
電子書籍派になったとはいうものの、まだ半年も経っていないので、今後どうなるかはわからない。とりあえず今日も一冊電子書籍を買ってみた。
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