第81椀 うずみ豆腐
初出:2020年12月2日
<お味噌汁> ひと椀がつむぐ大切なもの それは日本のたから
テーマ:師走の食
『うずみ豆腐』
今回はお茶の納会など、師走の茶懐石で出される「うずみ豆腐」という料理を紹介させていただきます。
豆腐の上にご飯をよそい。そこへ味噌汁をついで、豆腐を崩しながらお茶漬けのようにしていただく、汁かけ飯の一種です。ご飯が餅米の場合もあります。また、味噌が白味噌だったり、味噌汁ではなくとろみのついた醤油味だったり、底に味噌が敷いてあったり、豆腐が木の芽田楽だったりと、さまざまなバリエーションがありますが、ご飯の下に豆腐がうずもれているというのは共通しています。
今回の我流「うずみ豆腐」は、昆布出汁を沸かして、大きく切った豆腐を加え、豆腐が温まったら手前味噌を加えてひと煮立ちさせます。お椀に熱々の豆腐を入れ、熱々のご飯をのせて、熱々のお味噌汁を注げば完成です。すべてを熱々にしていただくのがよいです。お好みで刻み海苔、溶辛子などを添えてもおいしいですね。
何かと気忙しい年末ですが、ささっと作れてあったまります。手抜きじゃない?と言われたら、師走の茶懐石で出される伝統料理なのだと、胸を張って答えましょう。
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『うずみ豆腐』
出汁:昆布水
具材:豆腐、ご飯
吸口:刻み海苔、溶辛子
味噌:手前味噌