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次元解析

物理で出てくる単位にはさまざまなものがあります。長さはメートル($${m}$$)、時間は秒($${s}$$)、重さはグラム($${g}$$)などが基本の単位になります。物理量の単位は、これら基本単位の組み合わせで構成されます。例えば、速度の単位は、$${m/s}$$、加速度の単位は、$${m/s^2}$$で表すことができます。そして、基本単位がどのように組み合わされているかを表すのを次元といいます。次元の記号は、長さは$${L}$$、時間は$${T}$$、質量は$${M}$$といったように、大文字で表します。

ここで、長さ$${\ell}$$、質量$${m}$$の振り子の周期$${\tau}$$を考えてみましょう。周期$${\tau}$$に関係する物理量としては、$${m}$$、$${\ell}$$、重力加速度$${g}$$がありますので、振り子の周期の組み立て式としては、以下が考えられます。

$${t=cm^x\ell^yg^z}$$

ここで、$${c}$$は定数です。物理量の次元を$${[]}$$で表すと、

$${[\tau]=T}$$、$${[m]=M}$$、$${[\ell]=L}$$、$${[g]=LT^{-2}}$$

となりますので、上式の次元は次のように表すことができます。

$${T=M^x L^y (LT^{-2})^z = M^x L^{y+z} T^{-2z}}$$

両辺の次元は等しいので、

$${x=0}$$、$${y+z = 0}$$、$${-2z = 1}$$

ここから、$${x=0}$$、$${y = \frac{1}{2}}$$、$${z = -\frac{1}{2}}$$となります。

よって、周期$${\tau}$$は以下のようになります。

$${\tau = c\sqrt{\frac{\ell}{g}}}$$



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