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ワイン本〜おすすめ16選〜
はじめに
今回は目的別に、おすすめのワイン本をまとめてみました。
ワインに関する本は、これまでにたくさん発刊されています。完全に初心者の方向けの本は、「初めての〜」等、わかりやすいタイトルがついていますので、こちらに関しましては、実際に書店のワインコーナーの前に立ち、手にとってみて、「これは自分にとって一番読みやすい!」と思うものを一冊ご購入されるのがベストだと思います。
つまり、完全な初心者の時は、本との相性がとても大切になります。私が一番初めに読んだのは「はじめてのワイン」というタイトルのものでしたが、その時のインスピレーションで選びました。結果、とても良かったと思っています。
今回私がご紹介させていただくのは、完全に初心者の方というよりは、ある程度のベースの知識がついている方向けに、さらに知識を深めていくのに最適なものを選ばせていただきました。それでは早速、順番にご紹介させていただきます。
テイスティング能力を伸ばしたい
ワイン味わいのコツ/田崎真也
まずは田崎真也さんのこちらの本。ワインテイスティングの本質的な部分を教えていただきました。20年以上経った今でも、テイスティングにおける重要なポイントは不変であるとことがわかります。
そして「続・ワイン味わいのコツ」も、とてもおすすめです。ボルドーやブルゴーニュの村ごとの個性の違いを、しっかりと理解することができます。
読み込み過ぎてカバーが二つとも摩り切れてしまい、写真のようになってしまいました。
「I TASTE RED ワインの味の科学/ジェイミー・グッド
我々の味覚が、色彩からどれほどの影響を受けているかを理解できる本。さまざまな実験の結果が明らかになっていく様子に引きつけられます。
「においと味わいの不思議/東原和成、佐々木佳津子、伏木亨/ナビゲーター 鹿取みゆき
香りをあえて「におい」というふうにとらえ、良い香りにも悪いにおいにも、非常に分析的なアプローチをされています。
香気成分に関する詳しい知識が書かれていて、より分析的ないテイスティングができるようになりますが、読む上で、ワインに関するベースの知識が必要となります。
ワイン造りについて知りたい
ボルドーでワインを造ってわかったこと/安蔵光弘
シャトー・メルシャンのチーフワインメーカーである安蔵さんが、フランスのボルドーでの実際の体験を、リアルに伝えてくださいます。
現地での体験に基づくお話はとてもリアルで、実際にワイン造りをされている方でないと知り得ない情報がたっぷりと詰まっています。
ボルドーに興味のある方も、ワイン造りに興味がある方にも最適な本。
新しいワインの科学/ジェイミー・グッド
再びジェイミー・グッドさんの登場です。「ワインの化学」という本を先に出版されており、そちらを読んだ時に、驚きと喜びでいっぱいになりました。
なかなか理解しにくい、ワイン醸造の部分を具体的にわかりやすく伝えてくださいます。ただし、かなりのボリュームがありますので、何度も読み返して頭に入れていく必要があります。
各国の生産地のことをもっと知りたい
ワイン王国
こちらは日本で有名なワイン雑誌の一つ。僭越ながら私もここ数年間、毎号出演させていただいています。
巻頭特集はボルドーやシャンパーニュ、ブルゴーニュ等を中心に展開していきますが、中身はとても充実していて、世界のワイン産地にスポットをあてながら、今のモードを楽しく、わかりやすく知ることができ、コストパフォーマンスの高いワインの銘柄を探すのにもとても便利です。
生産者についてもっと知りたい
世界の一流ワインブランド
有名なワイン生産者について、かなり深掘りした内容が、美しい写真と共に展開していきます。
有名銘柄の略歴だけでなく、かなり掘り下げたところまで知ることができます。
ワイナート
ワイン王国と共に、日本で有名なワインマガジンの一つ。
日本国内も含めた、世界の生産者の解説やインタビュー記事がとても興味深く、ブドウ品種についても詳しく知ることができる記事を、頻繁に取り上げてくださっています。
歴史や有名銘柄等、全般的な教養を身につけたい
世界のビジネスエリートが身につける教養としてのワイン/渡辺順子
こちらは近年、非常に話題になったワイン本。ビジネス書的な要素を兼ね備えており、まさに多くのビジネスマンに有益な内容で、知っておくと役に立つ情報が満載です。
シャンパーニュが大好きな方へ
シャンパンの全て/山本 博
こちらは私がソムリエコンクールの準備の時に読んでいた本なのですが、歴史やテロワール、造り方、相性の良い料理、生産者等、シャンパーニュに関しての基本から、非常に掘り下げた内容まで、とても凝縮した内容となっています。
シャンパーニュ 全て飲みたい1438本/安田まり 著、遠藤利三郎 監修
こちらはタイトルのとおり、1438本のシャンパーニュの情報がシンプルにまとめられています。
シャンパーニュが大好きな方は、この本のページをめくっていると本当に全て飲みたくなるでしょう(私もその一人です)。基本の知識に関することやコラムも掲載されています。
資格試験に合格したい
富田葉子のテイスティング 虎の巻
ワインスクール アカデミー・デュ・ヴァンの富田先生が、実際にご自身の授業で使用されていたものを書籍化された本。
こちらは二次試験のテイスティング対策として、とても重宝すること間違いなしです。各ブドウ品種の個性や、マークシートにおける的確なコメントの方法が詳細に記されています。
ワインペアリングを理解したい
マリアージュ 神の雫 最終章/作 亜樹直、画 オキモト・シュウ
有名ワイン漫画「神の雫」の続編として連載されたシリーズで、まさに「料理とワインのマリアージュ」がテーマ。登場するキャラクターやストーリーも、とても魅力的です。楽しく読みながら、さまざま料理とワインのマリアージュを知ることができます。
ワインペアリングブック/田邉 公一のnote
僭越ながら、私自身の電子書籍とも言うべきnoteをおすすめさせてください。
私の代表作とも言える「ワインペアリングのコツ〜料理とワインをもっと楽しむための8つのヒント〜」と、その続編の20皿のペアリング事例を掲載した記事や、さまざまな料理とワインのペアリングについて、長年のレストランでの経験と知識をもとに、リアルに書かせていただいています。
マガジンとしてまとめてご購入されるほうがお得ですが、単品で気になるところだけを読んでいただいても、必ず新しい発見があると自負しています。
お酒と健康的にお付き合いするために
酒好き医師が教える もっと!最高の飲み方/葉石かおり 著、浅部伸一 監修
最後は、ワインだけに限らず、一生お酒と楽しく付き合っていくために大事なことが書かれているこちらの本をご紹介させていただきます。
私は仕事柄、お酒を飲む機会がとても多いのですが、やはりお酒を飲み続けるということは、アルコールを体内に摂取し続けること。
心身共に健康であるためには、適量を守りながら楽しむことが大切であるということを、具体的な情報をもとに教えてくださるのがこちらの本です。
最後に
ワインまつわる本は、今後ますます広がりが出てくるのではないかと思います。それは、知識を伝えていくものだけではなく、今回ご紹介させていただいた「教養とワイン」のように、ビジネス書的な要素を持った本が求められていることは、同書がヒットしたことでも証明されました。
私自身、現在はnoteやTwitterで発信をしていますが、今後も引き続き現役のソムリエという立場から、皆さまのお役に立てる情報をお伝えしていきたいと考えています。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。もしよろしければ、今回の記事を周りの方にもシェアしていただけると大変嬉しく思います。
ではまた次回、お会いできることをとても楽しみにしています。
ワインディレクター・ソムリエ 田邉 公一
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![田邉 公一 🍷 Wine director](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123206769/profile_890e9f2ec28530ad8a49d6334c3d2bd2.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)