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世界の自己啓発50の名著エッセンスを読む-神話の力-

今年に入ってから、T・バトラー=ボードン著『世界の自己啓発50の名著エッセンスを読む』を読み始めた。



知人から頂いた後、しばらく積読していて手をつけなかった期間があったが、今年の5月頃に、非常にストレスを抱えたプロジェクトに日々日々格闘している時に、なんとなく手を伸ばしてみたところ、その後ずっと習慣的に読み進めている。
表紙に、必読書の要点が5分でわかる!
とあるように、仕事を始める前、休憩など、1回5分でリラックスする為に読んでいる感じで、読んだ後に心地よさが残る。

今読んでいるのは、こちら。
神話の力- The Power of Myth (1987)
ジョーゼフ・キャンベル/ビル・モイヤーズ
Joseph Campbell with Bill Moyers


私が生まれたのが1989年なので、その2年前に出版された本だ。
彼は、神話学者であり、ジョージ・ルーカス監督は、彼の『千の顔を持つ英雄 The Hero with a Thousand Faces』から着想を得て「スター・ウォーズ」をつくったとの事。キャラクターの一人「ヨーダ」は、キャンベル氏から発想したそうだ。

この書籍の中で印象に残ったのは、
◎至福を求めて と、◎英雄の旅 の2点である。

◎至福を求めて の中に、こんな一節がある。

 至福とは、各人をひきつけてやまない力を備えた行為や仕事、情熱とともに生きることだ。至福はそれぞれに独自のものだ。前触れなく訪れるかもしれないし、みずからがそれを長く退けている場合もある。
 現在心理学用語を使うなら、至福とは「フロー」な状態である。自分がもっとも打ちこめることをしているとき、人はフローな状態を経験する。時間の感覚がなくなり、苦もなくよい発想がわいてくる。このときの歓喜は、単なる喜びとは一線を画する。

T・バトラー=ボードン著『世界の自己啓発50の名著エッセンスを読む』 -27 神話の力 P193 より引用

この「フロー」な状態に明らかに入れていた時が過去に2つあるので、その時の特徴を書き出してみた。

①大学バドミントン団体戦での最終戦シングルス
 ・十分な練習
 ・十分な意義
 ・十分な緊張
 ・十分な逆境(強敵・劣勢など)
  ⇒試合直前は、あえて試合の状況を目に、耳に入れない状態を作る。意識的に無意識を作る。

②前職時代 全社プレゼン大会
 ・十分な練習
 ・十分な意義
 ・十分な緊張(500人以上を前にしたプレゼン)
  ⇒プレゼン直前は、他のプレゼンテーションを目に、耳に入れない状態を作る。意識的に無意識を作る。

この「フロー」状態を経験した後は、どちらも良い成果に恵まれている。

それに対して、ここ最近、「フロー」状態に入れていないと感じる仕事をし過ぎている。それに取り組み始めた時には熱があったとしても、しばらくの間、1~2年程で新たな学びが少なくなって来ると、その仕事で感じる。なぜそうなってしまうのか?というと、◎英雄の旅 で書かれている事に関係している。

◎英雄の旅の中で、

 英雄と指導者はどう違うのだろうか。キャンベルの答えはこうだ。指導者とは、実行可能なことを見抜き、それを達成する者、企業や国をうまく率いることが出来る者であり、英雄とは、何か新しいことを実際に創造する者である。

T・バトラー=ボードン著『世界の自己啓発50の名著エッセンスを読む』 -27 神話の力 P195 より引用

とある。これによれば、自分が熱を失ってしまう理由としては、
つまり、英雄として不可能や困難に挑戦する事を求めているのであって、指導者として効率的に運営する事を求めている訳ではないという事だ。

これを読んで非常に腑に落ちた。「至福」を求め、「英雄」として旅を続ける為に、それ以外の事を常に捨てていける自分でありたいと思う。

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KOI(田中 孝一)
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