閉店~声なき声を聴く~
「後悔先に立たず」という言葉があるが、
久しぶりにそれを痛感した。
この4年半、様々な面で大変お世話になってきた飲食店が、
3月末を以って閉店する事になった。
昨日その情報がSNSにアップされた後、沢山の方が訪れたとの事。
それを聞いて、
「だったら始めから来い!!!」
と、心の底から思った。
私にはそれを言う資格位はあるだろう。
レッスンの際、イベントの際、それ以外でも度々このお店を利用していたからだ。
ただ、
「その」多くの方を非難する事も出来ない。
こんなに近くにいるのにも関わらず、私自身、
少し前に現オーナーから閉店のお知らせを聞くまで、
「寝耳に水」だったからだ。
(もっと早く聞いていれば・・・)
と、思う反面、
(聞いた所でそれほど何か出来る事があっただろうか・・・?)
とも思ってしまう。
年末にお店のオーナーと、
打合せをして、
「協力し合っていきましょう!」
と話してから、約1か月後に、閉店の旨を聞いた時は本当に驚いた。
弱小の零細企業でも、経営者の端くれである自分は、
経営者の気持ちが少しは分かる。
「経営者は孤独だ」
何だか聞いた事がある言葉だが、
きっとオーナーも孤独だったのだろう。
もっとお客さんが欲しいと思いながら、
苦境に辛い想いをしながら、
歯を食いしばって、
誰にも相談を出来ず、せずにいたのだろう。
閉店のお知らせを聞いて、
来てくれるお客さんはもちろんありがたい。
でも、当然だが、
閉店が決まる前に来てもらった方がありがたい。
いくら、
「素敵なお店だったのに!」
「いつも行きたいと思っていました!」
と思っていても、仕方ない。
「どうして閉店なの・・・?」
なんて聞かないで欲しい。
ビジネスの責任はもちろん100%経営者にあるが、
もう少し広く、「地域」で考えると、
地域の責任は・・・?
自分自身の為にも教訓にしたい。
声をあげられない人の声をすくいあげられる様に。