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スカルキング好きすぎるけど、細々したルールを説明し忘れるからコレ見ながらインスト出来るようにちゃんと書いておきたい

 ボードゲームをたしなんでいるみなさん、一番好きなボドゲはなんですか?と聞かれたらなんと答えてますか?決められない!という人の方が多いかもしれませんが、私には自信を持ってこれ!!といえるゲームがあります。
 それは「スカルキング」というゲームです。お店で1回遊んだだけでたちまち猛烈なファンになり、次の給料日にイエローサブマリンで新版を即購入し、持ってるボドゲで唯一スリーブをつけてるほどです。ヒマさえあればすぐに友人や職場の人たちにスカルキングを布教しています。もう1戦やりたい、私も買いたい!と言ってくれる人ばかりで大変ウケのよいゲームなのです。
 でも、いっつもカードの勝ち負けのところで細々とした説明が2,3個漏れてしまいます。ゲームとしてとても良く出来ているので漏れた2,3個のルール程度で崩壊はしませんが、カードの強さが鍵のゲームなのにこれでは不公平です。そして、ルール説明を聞いても全然面白そうじゃない。こればかりはやらないと面白さが分からない。そういうゲームなので別にいいんですが、せめてスラスラとルール説明が出来るようになりたいものです。
 また、老後施設に入った暁には、入居者や職員さんとずっとスカルキングで遊んで過ごそうと思っています。スカルキングババアと陰で呼ばれるのが目標です。
 今ちゃんとルール説明を自分で人に出来るうちに、初めて遊ぶという人にいつでもルールの漏れなく説明出来るように自分なりにここにまとめようと決心した次第です。今回は初めて一緒に遊ぶという人向けにして、バリアントルールは記事を別にして書きます。

左が私の師匠初版スカルキング
右が昨年発売された新版スカルキング¥2,530-
ノーマルルールであれば、どちらで遊んでもほぼ変わりません。

スカルキングの概要


 スカルキングは、トリックテイキングに分類されるボードゲームの1種です。2~8人で遊べますが、3人だと普通に面白いねぇくらい、4人以上で遊んで初めてこのゲームの面白さが最大限引き出せると思いますので、可能であれば自分以外に3人以上誰か集めましょう。2人用ルールも悪くはないのですが、なんか別の面白さという感じ…かなり運要素を強く感じます。5、6人がちょうどいい気がします。7人以上になると、私は基本ルールのみでは物足りないと感じるので、上級ルールを入れるのがおすすめです。
 ボードゲーム初めて!という人でも一緒に遊んであげれば全然遊べると私は思っています。大富豪とか七並べとか、数の大小が勝敗に関わるゲームが好きな人は好きだと思うなぁ。

 トリックテイキングが分かる人には「ビッド式ポイントトリックゲーム、4スート、ランク1~14(初版は1~13)、マストフォローあり、切り札あり」でスカルキングの概要は説明終了です。次の「トリックテイキングとは?」の項目をすっ飛ばして、「ここからスカルキングの説明」に行っていただいて大丈夫です。
 トリックテイキング初めて聞きました!という人には、まずトリックテイキングとはなんぞや?という説明からしないといけません。
 

トリックテイキングゲームとは?


 めっっちゃくちゃ簡単にいうと、手札から1人1枚ずつ順番に数字の書いてあるカードを出していって、一番数字が大きい人が勝ち(スカルキングの場合)、その場で出された全カードを引き取るというゲームです。あら簡単。全員が1枚ずつカードを出したらとりあえず一旦勝敗が決まります。
 このカードを1枚ずつ出し合う1回のミニゲームのことを「トリック」と言います。トリックで勝ってカード引き取ることを「トリックを取る」と言います。だからトリックテイキングゲームと言うんですね。
 たくさんカードを引き取ることが勝利になるゲーム、あらかじめ指定されたカードを、トリックに勝利してゲットすることが目標のゲーム、逆になるべくトリックで勝たずにカードを引き取らない方がいいゲーム、などなど、いろいろなルールを付け加えて派生させたトリックテイキングゲームが、世の中にはたくさんあります。昔Windowsで遊べたハーツなんかもトリックテイキングゲームの一つですね。

本当にたくさんあります。こんな人間あまりいないと思うのですが、私は下段一番左にあるゲームでトリックテイキングを知りました。神ゲー・・・

 ただし、何でも自由に手札から出せるのではなくカードの出し方にはルールがあります。 

 まずカードには2種類の要素があります。数字と色or記号です。数字のことを「ランク」、色や記号のことを「スート」と言います。同じランク、同じスートのカードは基本的に1枚しか存在しません(5本のきゅうりなど例外はある)。トランプと一緒です。これは、トリックテイキング攻略の鍵の1つになります。

左は赤鳥スートのランク3、右は青宝箱スートのランク13
どちらもスカルキング初版のカードです。

 個人的にスートはよく言いますが、ランクは面倒なので単に数字って呼ぶことが多いですね。今回もそうします。
 スカルキングでは数字が書いていないカードも入っているのですが、これは後ほど詳しく説明します。
 カードを出すときは全員が一斉に1枚出すのではなく、1人ずつ順番に出していきます。そのため必ず最初にカードを出す人がいます。その人を「リードプレイヤー」と呼びます。リードプレイヤーはどのカードを出してもいいのですが、カードは必ずスート、数字が全員に見えるように公開で出します。リードプレイヤーが出したカードは、ちょっと特殊な意味を持ちます。リードプレイヤーの次の番以降の人は全員、リードプレイヤーが出したカードと同じスートのカードを出さなくてはなりません。スートが次々と変わっていくUNOの出し方とは違います。これを「マストフォロー」といいます。同じスートの中だったら、数字が大きいほうがより強いです。リードプレイヤーから時計回りに1人1枚ずつ、これまた公開でカードを出していきます。

この場合は紫地図8か紫地図11しか出すことが出来ません。
つまりマジで確定負け。

 もし持っておらず、同じスートカードを出せない場合のみ、違うスートのカードを自由に制限なく出せます。しかしその場合は一部の例外を除き、どんなに数字が大きくても確定負けになります。

マジで確定負けの例その2
紫地図を持っていないのでどれを出してもいいのですが、たとえ緑鳥14を出しても必ず負けます。

 トリックテイキングで守るべき鉄則はこの「マストフォロー」のみです。全員が1枚ずつカードを出したら、勝敗の判定をします。リードプレイヤーが出したスートの中で、一番大きい数字を出した人がトリックの勝者になります。勝敗判定はこれに該当しない例外もありますが、基本はこのルールです。

黄色宝箱14を出した左の人の勝ち~

 これを手札の枚数回勝負を繰り返して、1ラウンド終了です。ラウンドが終わったらそれぞれの勝利の回数を数えて、たくさん勝てば勝つほど嬉しい!ヤッタ~!というゲームではないのがスカルキングです。

ここからスカルキングの説明

 トリックテイキングを知ってる人はここから読んでいただければ大丈夫です。

 スカルキングは全部で10ラウンドゲームを行います。1ラウンド目は手札が1枚、2ラウンド目は2枚・・・というふうに、ラウンドの数だけどんどん手札が増えていきます。最終10ラウンド目には手札が10枚になります。基本ルールのカードだけで70枚(初版は66枚)あるので、8人で遊ぶときだけは9、10ラウンド目の手札も8枚で遊ぶことになります。
 手札を配って、もし1ラウンド目だったらじゃんけんなど適当な方法でリードプレイヤーを決めます。
 そしてここがスカルキング最大の特徴なのですが、トリックを開始する前に自分の手札を見て、このラウンドで自分が何回勝利できそうかというのを予想します。例えば6ラウンド目だったら、6トリックあるので最大6回勝利の可能性があります。1度も勝てねぇ!と予想することも出来ます。この予想の数をトリックテイキング用語で「ビッド」といいますが、私は単に予想と言うことが多いです。
 後ほど詳しく説明しますが、スカルキングは、この「自分は○回勝てる」という予想をピッタリ当てないと一生プラス点になりません。
 そうは言っても、カードの強弱を分かっていないとそもそもの予想が不可能なので、これから各カードの強さについて説明します。

カードの強さについて


 先にカードの強さ表を出します。初版の場合は元言語(翻訳されてないやつ)で書かれた説明書に載っている図、新版は1人1枚サマリーがついているのでそちらを参考にして下さい。私は初版の図で強さを覚えました。そちらをリスペクトして新版カードで、強さ表を作ったのでここに載せます。

スカルキング中私の頭の中にはいつもこれが入っています。矢印が向いている方向に勝てるよ!

それぞれのカードについて詳しく解説します

基本となるカード
・黄宝箱、緑鳥、紫地図スートの数字カード(初版は黄地図、赤鳥、青宝箱)

他2スートも同様に1~14(初版は1~13)までの数字が1枚ずつあります

 この3色に関しては、リードプレイヤーが出した色が最強になります。同じスートの中だったら数字は1が最弱、14(初版は13)が一番強いです。

次に強いカード
・黒旗スートの数字カード

海賊旗が描いてあります

 同じ数字が書いてあるスートの中でも、黒は他の3スートより頭一つ強いです。黄、緑、紫(黄、赤、青)スート全ての数字に勝利できます。同じ黒スートの中では1が最弱、14(初版は13)が一番強いです。
 ただし、ちょっと強いとはいえ黒はあくまで数字カード。マストフォローは鉄則なので、黒出せば勝てるのに・・・と思ってても、リードプレイヤーと同じスートを持っていると黒は出せませんので注意してください。逆に言えば、マストフォローが出来ないという時でも、唯一勝てる可能性がある数字カードです。黒カードの出し方は間違えやすいポイントの1つです。

このように紫を持っておらずマストフォローできない状況になって、初めて黒を出せる。
もちろん負けたければ黒以外のカードを出してもOK

 リードプレイヤーが黒スートを出した場合は黒マストフォローになります。個人的に黒スートが一番勝利出来るか出来ないか予想しづらいです。黒3とか4とか本当に難しい・・・

こういう状況ではマストフォローの黒10を出すしか選択肢がないので、確定勝ちです

 ここからはスカルキングでスペシャルカードと呼ばれるカードです。トリックテイキング用語では「切り札」と呼ばれるカードたちです。トランプでいうジョーカー。トランプゲームでもジョーカーは最強だったり最弱だったり、何ならゲーム中に変わったり、ゲームによっていろいろ変わりますよね。そんな感じでスカルキングのスペシャルカードも、数字カードより弱いものと強いものに分けられます。
 大きな特徴として、数字の表記がありませんので、リードプレイヤーのマストフォローを無視して、いつでも出すことが出来ます。

数字カードより弱いスペシャルカード

・逃走(初版では脱出) 5枚

白旗が書いてある。

 このカードを出した人は確定敗北です。が、勝敗予想のしやすさから人によっては神のカードと呼ぶ人もいます。私です。
 1つだけ例外があり、全員が逃走のカードを出した場合のみ、最初に逃走を出した人の勝利になります。経験上全員が逃走を出すことは非常に稀ですので、人数が少ないときだけ気にしていればいいと思います。リードプレイヤーが逃走を出した場合は、次にカードを出した人のカードをマストフォローします。

数字カードより強いスペシャルカード
 これから紹介するカードをリードプレイヤーが出した場合マストフォローが発生しません。勝てない場合は好きなカードを出して捨てよう!
 リードプレイヤーじゃない人が出した場合はマストフォロー継続なので要注意。

・マーメイド 2枚

貝殻マークがついたカード(初版はピンクドクロ)。

 海に住む美しいマーメイドたちです。なぜか明治の文豪みたいなフォントです。全ての数字カードと、とある人物(まあスカルキングなんですが)に勝利出来ます。銀髪の子が好みです。
 奇跡的に同じトリックで2人マーメイドを出した人がいてマーメイドが勝利の場合、最初にマーメイドを出した人の勝利です。

・海賊 5+1枚

剣のマークがついたカード(初版は黒ドクロ)。


 海を荒らす海賊たちです。これまた明治の文豪みたいなフォントでちゃんと一人一人に名前と設定が付いており、新版のバリアントルールでは固有の能力もあります。やったことないけど。
 全ての数字カードとマーメイドに勝利できます。
 画像一番右、海賊の1人であるティグレスは、白旗と剣両方のマークが書いてあります。ティグレスを手札から出す時は「逃走」として出すか、「海賊」として出すか選んで宣言します。後から変更は出来ません(というかする意味がない)。通称「女神」「スカルキング界のアイドル」。初版では緑ドクロ&白旗の「きまぐれメリー」という名前だったので、つい「メリー」と呼んでしまいます。
 同じトリックで複数人が海賊を出して海賊が勝利になる場合、一番最初に海賊を出した人の勝利です。海賊は6枚(ティグレス含む)入っているので、強いカードだからといって温存しすぎると、みんな同じこと考えてて最終トリックで勝てなくなるかも!

初版のアイドルメリーちゃん。服がカワイイ

・スカルキング 1枚

金ドクロマークが書いてあるカード(初版は紫ドクロ)。

 このゲームの題名にもなっている、海賊たちを束ねるこの海最強のキングです。初版ではおじいさんでしたが新版では某海賊映画風の現代的なイケおじに。
 全ての数字カードと海賊たちに勝利できますが、マーメイドの美しさには負けてしまいます。何とも人間臭いキングです。

 この3人の強さはじゃんけんや、ポケモンのくさみずほのおタイプの関係と一緒ですね。スカルキングを出せたからといって確実にトリックで勝てるわけではないのです。もし同じトリックでマーメイド、海賊、スカルキングの3人が一同に会した場合は、出した順番に関係なくマーメイドの勝利です。マーメイドの美しさは正義!

 カードの強さは説明できたので、話を勝つ回数を予想する、というところまで戻します。

ゲームの流れ


 このカードの強さ表と自分の手札をにらめっこしながら、何回勝てるか悩むのがこのゲームの楽しいところのひとつ。
 予想が出来たら自分の前に拳を突き出します。全員が拳を出したら、「ヨーホーホー!」と言いながら机を拳でたたき(説明書ママ)2回目の「ホー」で勝てると予想した回数を指で出します。ヨーホーホーしたら全員の予想が皆にいつでも分かるように、手元の数字表で勝利予想を出しておきます(初版ではこの数字表はありません)。そして、得点表のスラッシュの左側に全員の予想数を記録しておきます。

2回勝てそうと予想したらこんな感じ 

 みんなの予想を把握できたら早速トリック開始です。リードプレイヤーから時計回りにカードを出していき、全員が1枚ずつカードを出したらトリックの勝者がそのトリックで出た全カードをまとめて、まとめた束を自分のそばに置いておきます。この束の数で何回勝っているか分かるわけです。

この場合自分が2回、他の2人は1回ずつ勝っていることが分かる。

 トリックの勝者は次のトリックのリードプレイヤーになります。これはラウンドをまたいでも変わりません。例えば6ラウンド目最初のリードプレイヤーは、5ラウンド目の最終トリックで勝った人がなります。予想するときはこれも加味するといいでしょう。
 ただ、誰が最後勝ったか忘れて「あれ、次リードプレイヤー誰?」となる時間が入るのはトリックテイキングあるあるなので、スタPマーカーを自前で1個用意しておいて、勝った人にカード束と一緒に渡していくようにするとスムーズにゲームが進みます。私は適当な缶バッジを使ってます。
 全員が手札を出し切って最終トリックの勝敗がついたらそのラウンド終了で、一旦得点計算をします。

得点計算の仕方


★予想が1以上の場合
みごと的中させた→予想回数×20点プラス
外した→予想回数と実際の勝利数の差×10点マイナス
 例・・・3回勝てると予想したのに1回しか勝てなかった、逆に5回勝ってしまった場合、どちらも予想の3回と2回差があるので2×10点マイナス。
 予想と解離していればしているほどマイナスが大きくなります。勝ちすぎても負けすぎてもいけません。

★予想が0の場合
みごと全敗できた→ラウンド数×10点プラス
1回でも勝ってしまった→勝った時点でラウンド数×10点マイナス確定。あとは、みんなの勝利をなるべく吸い取れるようなムーブを心がけよう。
 0を宣言している人がいると、皆その人を1回でも勝たせようと躍起になり、みんなのムーブがかなり変わります。

 得点計算は一度スッと頭に入ってしまえば何も難しいことはないのですが、ここにたどり着くまでのトリックテイキングとは?とか、カードの強さがなんとかとかいろいろ説明が膨大です。       
 ここで点数計算の話を始めてしまうと、
「うわ、私にはもうこのゲーム無理かもしれん・・・」と思われてしまいがちです。それは本当にもったいないので、このゲーム・・・大丈夫かな・・・?みたいな空気が漂い始めたら予想を的中させないと点がもらえないこと、予想0と宣言した場合は1回でも勝つとマイナス確定であることだけ伝えてもOKです。
 点数計算は慣れてる人がまとめてやってあげよう!すぐ出来るし。

点数表の書き方(新版の場合)


こんな感じで書きます。他にも欄がありますが私は使わないので空欄です。

ボーナス得点の計算方法


 ここまでの説明が多くて説明している私よりも聞いているみんなが大変なので、バリアントルール扱いにしていて初めて遊ぶ人たちとは採用しないことが多いです。なくても十分楽しいです。でも、慣れてきたら絶対に入れたほうがいいです。戦略に幅が出るのでオススメ。
 まずボーナス得点は前提として、そのラウンドの勝利予想に成功しないともらえません。ここも間違えやすいポイント。
 ラウンドが終わって勝利予想がピッタリ合ってた人は、自分が勝って手に入れたカードをトリックごとにそれぞれ確認します。下にある条件で勝利したトリックがあれば、ルールに則ったボーナス得点をもらえます。

初版の場合
・スカルキングで海賊たちに勝った…海賊1枚につき30点
・マーメイドでスカルキングに勝った…50点

新版の場合 サマリーに表記あり
・黒以外のスート14を手に入れた(自分が出してなくてもよい)…1枚につき10点
・黒スート14を手に入れた(自分が出してなくてもよい)…20点
・海賊でマーメイドに勝った…マーメイド1枚につき20点
・スカルキングで海賊たちに勝った…海賊1枚につき30点
・マーメイドでスカルキングに勝った…40点 獲得カードに海賊がいても、それは特に点はありません。

海賊で勝ったトリックにマーメイドがいるので20点もらえる。
海賊で勝ってるけど、マーメイドがいないのでそのボーナスなし。でも黒14があるから20点もらえる。

  初版の点数表にはボーナス得点のみを書く欄がないので、ラウンドで獲得した点数と一緒にまとめて足しときましょう。下には今までのラウンドの点数含めた現在の合計点を書きます。

 点数計算が終わったらカードを全て回収して混ぜて、よ~~~くシャッフルしてから次ラウンドの枚数分再び手札を配ります。新しく配られた手札でまた勝利予想をする、トリックテイキング、点数計算…を10ラウンド目手札10枚(または最大8枚)になるまで繰り返していきます。最終的に一番点数が高い人が勝ちのゲームです。

 ルール説明は以上!ここまでルールを聞いて、こんなに面白さが伝わらないボドゲも珍しいですね。目が死にかけになっている人もいると思いますが、遊んだら分かるし絶対楽しいから!大丈夫!!諦めないで!!!

 といっても、この世のボドゲの中で一番好きなのに遊んだら分かる!で片付けるのも野暮なので、スカルキングのどういうところが好きか羅列します。

スカルキングのいいところ

・狭いテーブルでも遊べる。小箱1つでどこでも楽しめる。
 最悪自分の目の前にカード1枚分出せるスペースさえあればあそべる。スカルキングに限らずカードゲームのいいところ!

得点計算方法を全員が完全に理解していなくてもいいところ。
 とにかく宣言した勝利数ぴったり合わせないと得点入らないよ!外れるとどんどんマイナスになっていくよ!ということが理解できてればゲームに支障はない。
 慣れている人が1人でもいれば点数計算は反射で出来るので、その人に任せちゃおう。

・絶対にこれを出せば100%勝利できるというカードがないこと
 スカルキングを持っていても、人魚が2名いるので負けるときは普通に負けます。そこがいい。

トリックに負けることも戦略であること
 特に人数が少ないときは、リードプレイヤーの時誰もマストフォロー出来なくて勝ってしまうケースも結構ある(私は事故と呼んでいます)ので、むしろ負けたい・・・負けてぇ!!ってなっていることの方が多い気がする。スカルキング持っててもう勝ちたくない・・・という状況のときに、誰かがマーメイド出してくれたときとかその人が神に見えます(実話)。

マジ?緑4で勝てちゃうの?となっている例

・一応他のメンバーと最終得点を競うゲームではあるものの、他の人に点数で勝つことより、自分の勝敗予想がぴったり合ったときの方が嬉しいので終始和やかに遊べること。
 前半はわりと運ゲー要素が強く、比較的簡単に当てられるので正直まぁこんなもんよねって感じかもしれません。が、手札が多くなればなるほど皆がスペシャルカードを持ってる確率も上がるので、だんだん勝利数を当てるのが難しくなっていきます。それだけに、予想をピッタリ当てたときの喜びもひとしおです。
 9ラウンド目で0予想を当てたときなど相当脳汁が出ます。
 他の人に点数で勝っているかどうかは正直あまり気にならないので、遊んでいてシリアスな空気にならないのがいいですね。どうせ遊ぶなら、適度に真剣に、本気になりすぎず楽しく遊びたいという私のボドゲ方針にピッタリ合ったゲームなのです。
私は10ラウンド目で0勝は未だに達成したことない…してみたいなあ。

・とはいえ、予想を外してもそこまで悔しくない。
 一見配られたカード運ゲーのように見えるけれど実はそうではなく、誰がリードプレイヤーなのか、相手がどのカードを出してくるかで大きく勝敗が変わるゲームです。だから予想を当てられなくても諦めがつきやすいです(個人の感想です)。
 かと思えば、宣言した勝利数をピタリ当てるために、同じ手札でもどういう順番でカードを出していくか考えないといけない、という自分との戦いという側面も大きいです。この、リードプレイヤーとか相手のカードによるよね、でも自分でどのカードを出すかでちょっとは調整も出来るよね、という感情配分(?)のバランスが絶妙で、当てられなくてもほとんど悔いが残りません。 

・トリックの勝者が次のトリックで一番不利なところ。
 これはスカルキングに限らず他のトリックテイキングゲームにも当てはまる特徴ですね。
 トリックで勝つと、次のトリックで一番最初にカードを出さないといけなくなります。トリックテイキングはリードプレイヤーのカードを基準に、皆が出すカードを考えるので、リードプレイヤーは勝つのか負けるのか一番先が見えません。
 最後にカードを出す人は自分の勝敗をある程度操作できるので圧倒的に有利です(どうしようもないときもある)。状況によっては、自分が勝つより左隣の人が勝ってくれた方が普通に嬉しいことあります。次自分が最後にカード出せるから。

勝とうと思えばマーメイドで勝てるし、黒5を出して左隣の人を勝たせることも出来る状況の例

・もしマストフォローの存在をうっかり忘れてルール違反をしてしまっても、ゲームが崩壊しにくいこと。
 というかしたことない。出したカードはそのままトリックで使ってもらって、次から気をつけてもらえれば大丈夫。こんな感じでゆるく遊んでも全然面白さが損なわれないのがいい。これも、たくさん勝つことよりも、自分の予想と勝利数を合わせるのが大事というゲーム性質の妙・・・

・いろいろな状況を考えてカードを出すのが大事なこと。
 次のトリックに向けてどのカードで勝つか、あえて負けるか、負けるならどのカードで負けるべきか、この人は出したこのカードで勝とうとしてるのか・・・いや負けたいのか?あの人さてはスペシャルカードをもったいなくて出せないタイプだな・・・などなど、表情とか声色とか主観中心で推理しないといけない人狼系心理戦ゲームと違って、
この人は○色のマストフォロー出来なかった、もうマーメイドは2枚とも出ている、あのカードを出されたときに悩んだ、などの確定情報から持っているカードを推測しながら出すカードを考える作業が楽しいんですよね~!
私は慣れていない人とやるとき、「あぁ~!紫持ってないんだよなぁ~!」とわざとマストフォロー出来ないことをアピールするようにしています。

・「一時的に」あの人を勝たそう、負かそうなどの協力しようぜ的な空気を作って、場の空気を変えやすい。しかもそれが全く後腐れないこと。
 ゲーム中に「あいつが今勝ってるから集中砲火して負かそうぜ」みたいな空気が一度出来てしまうと、それを変えるって他のゲームだと結構難しいけど、スカルキングは1回1回の勝負が短期決戦で、勝ちすぎも負けすぎも両方よくないので、誰が有利とかの状況が目まぐるしく変わっていきゲーム中の空気が全く悪くならない。
 協力したくて意図的に100%出来るゲームじゃないので共倒れすることもあるけど、それもまたネタになっていいです。
 全員が予想通りの勝利数をバッチリ当てられたラウンドなどは、ザ・ゲームで完全勝利を達成したとき並の拍手が起こることもあります。笑

あ~~~~~えぇ~~!?ここで!!と総ツッコミをくらうこともあります。

 以上スカルキングへの愛まで詰め込んだら1万字超えていました。ここまで諦めず読んでくださる方がいたら本当にありがとうございます。

 実は初版と新版の間に発売されたスカルキング:レジェンドもあるのですが、プレミア価格になっていてもう手に入れるのはほぼ不可能です。2022年に発売された新版は、発売元リゴレさんのオンラインストアでも在庫があり、定価2,530円(税込)で普通に手に入ります。私が購入したのは2023年の1月ですが、そのイエサブにもまだ置いてありました。あと、ヨドバシのボドゲコーナーにもひっそり置いてありました。スカルキング:レジェンドとカードデザインがほぼ同じで、更にレジェンドにはない新カード白鯨ちゃんも追加されているので、今買うなら断然新版がオススメ!
 巷では100回遊んでも飽きないと言われていますが、100回どころか死ぬまで、しかも同じメンバーで遊んでも絶対飽きることはないと確信しています。麻雀と一緒ですね。麻雀は一生点数計算が出来ないので人に布教できませんが、私はスカルキングなら点数計算までしっかり理解できてるから布教出来る!いつかドイツに行ったときには、英語版のスカルキングも手に入れたいなぁ~。
皆さんも楽しいスカルキングライフを~!