2008年 日本数学オリンピック本選 第2問 解答例
考え方:
少ない枚数で実験してみると
・赤いカードを2枚持っているプレイヤーは、右隣のプレイヤーが白いカード2枚の状態になるまで状態が変化しない。
・「白いカード2枚」の状態は、赤いカードを2枚持っているプレイヤーにぶつかるまで1つずつ左に移動していく。
のイメージがつかめると思います。
そこから結論は割とあっさり出ると思います。
これを正確に答案に表現すればOKです。
(ちょっとやりづらいです・・・)
解答例:
初めにある1人が赤いカードを2枚、その左隣のプレイヤーが白いカードを2枚、
それ以外のプレイヤーは赤いカードと白いカードを1枚ずつ持っているとする。
この時、$${2006}$$回目のターンまでは白いカードを2枚持っている状態が1つずつ左のプレイヤーに移動する。
$${2007}$$回目のターンで初めて全員が赤いカードと白いカードを1枚ずつ持っている状態になる。
これが求める最大値であることを示す。
初めに赤いカードを2枚持っているプレイヤーは、
右隣のプレイヤーが赤いカードを1枚でも持っていれば、
次のターン後も赤いカードを2枚持ったままである。
また、赤いカードを2枚持っていないプレイヤーが
ターン後に赤いカードを2枚持った状態になることはない。
あるプレイヤーが白いカードを2枚持っており、
その左隣のプレイヤーが白いカードを1枚でも持っていれば、
次のターン後に左隣のプレイヤーが白いカードを2枚持った状態になる。
逆に、ターン後に白いカードを2枚持った状態のプレイヤーについて、
その右隣のプレイヤーはターン前に必ず白いカードを2枚持った状態となっている。
つまり、白いカードを2枚持っている状態は
赤いカードを2枚持っているプレイヤーの右隣に行くまで
各ターンごとに左に1つ移動する。
そしてその次のターンで、
その赤いカードを2枚持っているプレイヤーは
赤いカードと白いカードを1枚ずつ持っている状態に変化する。
プレイヤーは$${2008}$$人であるため、
初めに赤いカードを2枚持っている任意のプレイヤーについて、
$${2006}$$ターン以内に右隣に「白いカードを2枚持っている状態」が移動してくる。
つまり、最大でも$${2007}$$ターン以内に赤いカードと白いカードを1枚ずつ持っている状態に変化する。
このとき、赤いカードと白いカードの枚数は等しいため、
赤いカードを2枚持っているプレイヤーがいないとき、
全員が赤いカードと白カードを1枚ずつ持っている状態になる。
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