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収穫前の「ミヤギシロメ」を見に行きました

ミヤギシロメに会いに宮城県へ!

SOYMILで扱う大豆は、宮城県岩沼市の契約農家さんが栽培しています。ただ、恥ずかしながらどのように大豆が収穫されるのかを生まれて一度も見たことがありませんでした。一度は見てみたいと思っていた中、「11月17日にもしよければ見に来ますか?」と連絡を頂き、間髪入れずに宮城行を決めました。

午前6時半の仙台駅

11月に収穫を行うのは、時間をかけて自然に乾燥した大豆を収穫するのに最も良い時期だからです。寒くなるにつれて、私たちが普段見かける「乾燥大豆」に変化していきます。

大豆のサヤから取ったばかりの大豆

9月に訪れた場所と同じ区画に行ったところ、ビッシリと植えられていた大豆畑も収穫後のキレイな土地になっていました。2か月前まで、ここが緑で生い茂っていたとは想像できない風景になっていますね!

既に収穫が終わった畑
ちなみにこちらは収穫前

本当は収穫する様子を見たかったのですが、今回は残念ながら収穫日が後ろ倒しになりました。なぜかと言うと、大豆の茎が完全に乾燥していないからです。豆が乾燥しているのに、なぜ茎の水分量を気にする必要があるのでしょうか?

収穫を目前にした大豆

それは、乾燥大豆が少しでも水分に触れるとカビ発生や品質低下の原因になるからです。収穫予定日の前に雨が降ってしまったら悪夢です。根が水を吸い込んでしまい、茎が枯れにくくなるだけでなく、大豆は水で濡れてしまうため価格がつかない場合もあるのです。

茎が枯れないと収穫できません

大豆の品質や収穫量は天候に大きく左右されてしまうことを改めて実感しました。在来品種を長いこと栽培されている農家さんには頭が上がらない気持ちでいっぱいです!


行き場のない「規格外」

大豆の仕分け作業を見るため、倉庫へ行きました。大豆を大きさや重さ(等級)ごとに分けている機械の少し離れたところにグランドピアノ1台とほぼ同じ重さの大豆が入った巨大な袋を発見しました。

廃棄される運命の大豆

この大豆はなんと、破棄される運命にあるのです!!!虫に食われたり、割れていたり、形が曲がっていたりするため値段がつかないことが主な原因だそうです。

食べられる品質でも少し形が崩れてしまえば、売ることもできないなんておかしいと思いませんか!?

食べられそうな大豆もちらほら

もし、自分が農家さんであったら、ためらわずに農薬を散布して「虫も付かず、形が崩れない大豆」を栽培するだろうと実感しました。自分たちが手塩に掛けて育てた作物を破棄するのはどれだけ辛いことか、想像しただけで胸が張り裂けそうな気持になりました。

無農薬栽培と言えば、崇高な理念の下で作られた作物に思えます。しかし、本当に無農薬食品を受け入れるのであれば、「綺麗さ」を求めるために目を背けてきた存在も受け入れる覚悟が必要になるのではないでしょうか。虫食い跡の残る作物、形が崩れた作物、これらを認めていくことは非常に大事ではないでしょうか。


新しい価値を作っていく取り組み

最近、とても興味深い記事を読みました。

かつて、5万件ほど豆腐屋が存在していましたが、低価格の輸入大豆等に押され10分の1まで激減。現在は在来品種の大豆を使いながら地域に根付いて商品開発を行っている様子を記しています。

私たちが訪れた玉浦中部ファームも同様に、ミヤギシロメや香り豆など、スーパーではなかなか売られていない品種の大豆を開発し、少しでも関心を持ってもらえるような作物づくりに取り組んでいます。

私たちは大豆農家ではないため、自分たちで大豆を生産しておりません。そのため、大豆生産の喜怒哀楽を100%表現することは非常に困難です。

一方で、私たちはSOYMILというブランドやSOYMILブレンダーを通して、ミヤギシロメ(在来品種)の魅力を伝えることはできます。日々の生活のどの場面で活用できるか、どんな楽しみ方があるのかを全身全霊で考えて表現しています。

私たちのメッセージを通して、「宮城県にはこんな品種を育てているんだ!」「ミヤギシロメで作られた大豆製品を調べてみよう」と、少しでも多くの方が関心を持って下されば私たちの取り組みは成功だと確信をもって言えます。

私たちが届けていくのは発見するキッカケであり、そのキッカケが広がることで、多くの人々が新しい文化や地域と繋がっていくことを夢見ています!

玉浦中部ファーム副理事長と筆者(右)

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