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研究日記11月の報告書
銭湯のすばらしさ。
銭湯にここ2ヶ月ほど通うようになったのだが、今までのどんなものより、快眠とストレス低減と自律神経の調整に効果がある感じがする。
最近、睡眠時間3-4時間でずっと1,2週間過ごしていて、いつもなら吐き気を催したりえづきまくったりするのだが、今回は全然そうならなかった。これも多分銭湯のおかげと思う。前までは、寝付けずストレスに感じることも多かったのだが、銭湯に行った日は間違いなくずっと深く眠れる。おすすめである。
温泉とかと比べて銭湯はやたらと温度が高い。44度くらいある。長くつかれないから時間効率もいいが、温度がどうも重要らしい。
人は熱い湯に浸かるとヒートショックプロテインをつくる。これは名前は悪そうなのだが、ストレスなどがかかったときにも作られるものらしく、悪い物質の伝搬を防いだりするものらしい。この生成のためには、論文では42度で20分くらい浸かると有意差がでるとのことだったが、まあ44度で5分ずつ2回に分けて浸かれば効果はあるのではないかという気がする。
寝つきもよくなるのだが、とにかくストレスがたまった時に良い。2回くらいに分けて浸かると、2回目にはおおよそストレスが抜けている。イライラを鎮めるのに、よく昼に通っている。昼の銭湯は贅沢である。
麻布台ヒルズご案内
麻布台ヒルズを、担当した設計事務所ヘザウィックスタジオの担当者の方に数時間にわたりみっちりご案内いただいた。細かいデザインシステムの話や、ディテールを作るうえでの施工の苦労など、巨大なプロジェクトが実に無限地獄のような細かな検討と格闘の上に成立していることを体感できた。
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曲面的な造形は、ネットを上からかけた形状ということだった。それが地形を覆うように構成されていて、そのネットの隙間から、抑えられないものがあふれ出るように建物がぽこぽこと顔をのぞかせていたり、ランドスケープが溢れていたりする。
僕はこのコンセプトを聞きながら、担当の方と緊縛について議論した。一鬼さんという緊縛アーティストがいて、彼は「岩を気持ちよくさせたい」といって岩を緊縛している。
一見笑ってしまうコンセプトなのだが、これが案外面白く、岩は硬いはずなのに、緊縛の縄で縛られることによってむしろむっちりとした柔らかさをもったもののようにみえるのである。
緊縛術はもともと罪人のみせしめでもあるから、内側に閉じ込められている「肉」をむしろ外にアピールするために発展してきたのだろう。その技術を岩にあてはめると、硬いはずのものが柔らかいものにみえてくる。これがへザウィックスタジオのコンセプトで、ネットを地形にかけ、それによってむしろあふれ出るもののダイナミックさや覆われた地形の動的な雰囲気を際立たせている。
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メタバースセミナー講演に登壇
東京大学のメタバース寄付講座で、9社くらいの企業の人を相手に講演した。自分の作品や研究を話した。MRや能面の話が特に盛り上がった。盛り上がると思ってなかったのでちょっと意外だった。
展示作品3つ製作した。
12月からの展覧会に向けて、作品を3つ製作した。1つ目は2019年のバーチャルリノベーションのリメイク、2つ目はオフリアルについて、3つ目は博論の歴史におけるVR的なもので、これは博論をまとめ直したものである。
かなり大きなプレゼンテーションボードのような形式で、全部で2つの完全新作と一つのリメイクを発表する予定である。
予定である、と書いたのは、こういうものは実際に展示が確かに始まるまでまだ確定とは信じないという考えがあるためである。直前に何らかの横槍が入ったりトラブルが起こったりして、信じられないような状況になってしまっても驚かないためのマインドセット(同じ原理で、雑誌の原稿なども掲載されたものが本屋に出回るまで、掲載されると信じてない)。
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2025年3月に「夢における空間論」を書き上げるまで
旧「2023年3月に博士論文を書き上げるまで」。博士論文を書き上げるまでの日々を綴っていました。今は延長戦中です。月に1回フランクな研究報…
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