
#257 強いチームに存在する非合理な規律
こんにちは。ITベンチャーエンジニアのこへいです。
前回、木下斉さんのジブン株式会社ビジネススクール12月1限目の課題である、高校時代の体育会系での経験から形成された「メンタル・タフネス」についての振返りをしました。
メンタル・タフネスを構成する要素の一つに「規律」があります。
高校1年次の私の所属するサッカー部は県ベスト16の快挙を果たしています。その強さを支えていたのが、「規律」だったんだと気づいたという話です。
〇規律が当り前レベルを保つ
なぜ「規律」が強さを支えるかというと、当り前レベルを保つことが出来るからです。
体育会系あるあるとして、先輩の言うことは絶対や雑務は下っ端の仕事などの規律があります。誰にとってもわかりやすい「年齢」による序列です。
選手としての能力で序列を作る方が強いチームになりそうにも思いますが、大事なのは誰にとっても明確なわかりやすさです。
能力で序列を作ろうとすれば「俺の方が足が速い」「俺の方が筋力がある」など様々な尺度を持ち出して争い、雑務を押し付け合う隙が生まれてしまいます。足の速さと筋力を比較する指標と作ろうみたいな時間は無駄でしかないです。
そこに論理的な正しさはなくても「こうすべきもの」という規律があることで、「やりたくないからやらない」という選択肢がなくなります。
グラウンドの準備が遅い、片付け忘れたボールが見つかる連帯責任でペナルティが課せられるなども、規律を守るために役立ちます。
素早いグラウンドの準備によって練習時間が確保でき、チームのパフォーマンス向上に繋がります。
そういった「やるべきことを迷う余地もなく当たり前にやる規律」が保たれているのがチームの強さのベースになります。
〇強いチームには暗黙の規律がある
私は以前に社内トップレベルのチームのリーダーを務めていました。チームが社内で表彰されご褒美をいただくこともありました。
余談ですが、ご褒美の食事会での学びについての記事も紹介させていただきます。
そのチームは当たり前のレベルが非常に高かったのです。
明確な規律やペナルティがあったわけではないのですが、互いに高いレベルの仕事を当たり前にやる集団だったので、「サボる」「やりたくない」みたいな概念が存在しませんでした。
社内でも良いチームという評判もあり、あとからチームにジョインする若手メンバーも能力が足りていなくてもモチベーションが高く、とにかく一生懸命です。
当り前の様に互いに厳しさを求め、求められた方は応えるという明文化されない規律が存在していました。
そういうチームは、メンタル・タフネスがありどんどん前に進む人、楽しんで仕事している人、夢中になっている人、穏やかな人の占める割合が多いです。
大事なのは当たり前レベルを保つ人の集団であるということです。そこには合理的で明確な規律があることは必ずしも重要ではありません。
チームの人選が大切な理由の一つが、当たり前レベルを保つことに無駄な労力を割く必要がないということです。
〇非合理な規律を機能させるリーダーシップ
規律は明文化しても守られなければ意味がありません。そして、当たり前レベルが守られるのであれば規律には合理的がなくても良いです。
むしろ、誰にとっても合理的な規律というのは、ほとんど存在しないのではないでしょうか。
メンバーのレベルが高ければ明文化された規律すら不要です。しかし、多くの組織には当たり前レベルを保つために規律を定め、徹底する仕組みが必要です。
高校時代のサッカー部はその典型です。高校1年生の自分なんて甘ったれた子供であり、そのような子供の集団が自発的に当たり前レベルを高めることが出来るとは到底思えません。
そのような集団の中で県ベスト16に導いた部長のリーダーシップは素晴らしかったです。
非常に厳しくて部員からは嫌われていた部長ですが、自分にも厳しくストイックに練習されている姿を見て自分も自主練に励んだものです。
自分にも部員にも厳しさを求め、その姿勢が言動にも現れていました。
罰走に対して文句を言う部員に対して自ら走るよう命じたり、「じゃあ俺も走るからお前も走れ」と度量の大きさを見せるなど、常に自分が一番高い当り前レベルを持ち続け、その姿を見せることで、部内でも良い意味の緊張感が保たれていました。
つまり、規律を守る仕組みとは明文化されたルールではなく、リーダーシップなのです。
一人一人の当たり前レベルが高いというのは一人一人がリーダーシップを持った集団であると気づきました。
ということで、強いチームには決して論理的ではない規律があり、その規律を守るリーダーシップを持ったメンバーの集団が強さを作るという話でした。
そして、そんなリーダーシップも困難から逃げずに立ち向かうメンタル・タフネスから生まれるのだと思います。
ゾス!!!
最後までお読みいただきありがとうございました。