#246 「魚政ブラック」という名のプレミアムずわい蟹〜狂犬ツアー@京丹後〜
こんにちは。ITベンチャーエンジニアのこへいです。
前回に引き続き、狂犬ツアー@京丹後での学びについて紹介させていただきます。
前回は目的地となるレストランacetoの魅力を紹介しています。
今回の狂犬ツアーの目玉は地元の有名蟹卸会社・魚政さんのご協力をいただき、解禁直後の最高級の「旬のカニ」を「浜ゆで」でいただくというローカル・ガストロノミーです。
「ローカル・ガストロノミー」とは、地域の風土、歴史、文化を料理に表現することを指します。魚政の谷次社長やスタッフの方から、浜ゆでの様子や美味しさの秘密のレクチャーいを受け、ただ舌で味わうだけでなく、目でも頭でもカニの美味しさを体感するという味わい深い経験をさせていただきました。
そして、これこそがローカル・ガストロノミーの魅力であるということを学びました。
魚政さんに到着後に、カニの生簀、浜ゆでの工程、そしてその後の仕込みの様子を見学させていただきました。
大手の出荷業者は、大型のスチームボイラーで一気にカニを茹で上げるところ、魚政さんはあえて中型の釜(3台)でガスバナーで茹で上げています。そうすることで、火加減や時間を柔軟な対応が出来るとのこと。雄のズワイガニと、雌のセイコガニでは、塩分濃度を変えるため、数台体制によって臨機応変な対応ができるのですね。
茹で方に加え魚政さんがこだわっているのがカニの洗いです。大きな釜の場合は冷水に長時間入れて冷ますしか方法がなく、それが「水くささ」となり、カニ本来の味が抜けてしまい、カニ酢などが必要になるということです。
魚政さんは、茹で上げ後に圧をかけた流水で丁寧に一匹ずつ灰汁や汚れを洗い流すことで、水くさくなる事もなく、カニ独特の嫌な匂いもしないのです。
魚政さんはあえて中型の釜を使用し、非効率な茹で上げをすることで、味を優先することにこだわっています。
あえて非効率な工程にすることで、大量に数を捌くのでなく数を絞って差別化に繋げているのですね。
非効率による差別化の価値については、セイコーマートさんも意識されてますね。
仕込みの様子を見学させていただいた後は、ズワイガニが日本海に生息している理由や、高品質なカニとして成長する理由についてもレクチャーを受けました。
ズワイガニは、主に寒冷地で生息しているのですが、寒冷地でもない日本海で生息しているのは、日本海の特殊な地形により外洋からの深層水がほとんど流入せず年間を通じて水温は0~1℃程度という日本海固有水というに水塊の存在があるからだそうです。
また、日本海固有水は深くても溶存酸素量が豊富で、ズワイガニが臨む海底は、砂と泥が一致した「砂泥質」と呼ばれる特有の地質環境で、プランクトンや微生物が豊富に存在します。そのため、餌となる魚、貝、ヒトデ、イカなどの豊かな餌環境によって、ズワイガニは栄養価の高い食べ物を十分に摂取し、元気に成長することが出来ます。さらに砂や泥で足を取られるために、岩場で育つカナダ産のズワイガニに比べて手足が長く、身が詰まっているそうです。
この海域は、温度帯、水質、海底の地質など、多くの自然な要素が重なり合い、高品質なカニとして成長する「奇跡の漁場」なのです。
レクチャー後は、いざ実食!!
雌のセイコガニを1人2杯、雄のタラバガニは大きすぎて1人ではとても食べきれないので2人で1杯、そして特性カニ雑炊に、カニを美味しくいただくために作られたFIGHTCRABという日本酒をお腹がパンパンになるまで味わい尽くしました。
今までに食べたカニとは比べ物にならないくらいに美味しいカニをいただくだけでなく、ズワイガニの生息する理由や目利きや仕込みなどの美味しくいただくための工程をレクチャーいただくことで、目でも頭でも味わうことの出来るローカルガストロノミーはもう本当に最高の体験でした!!
ということで、魚政さんのプレミアムズワイガニをいただく体験について紹介させていただきました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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