#43 【熱海旅行】美術館をもっと楽しみたい~熱海のMOA美術館~(2024/02/24)
こんにちは、webエンジニアのこへいです。
先日、熱海への旅行で路地裏にある隠れ家的なレストランを見つけて嬉しくなったというnoteを書きました。
今回の熱海旅行ではMOA美術館へも行きました。
普段は美術館に行くことはなく、芸術が何たるかを全くわかっていない素人の私ですが、旅行先では歴史・文化・芸術に触れるのが好きです。
最近は会津にある「さざえ堂」を見にいきました。
不思議な二重構造のらせん階段を歩いたり、その構造を見ているだけでも十分に面白いのですが、かつてはその独特な二重螺旋のスロープに沿って西国三十三観音像が安置され参拝者はこのお堂をお参りすることで三十三観音参りができるといわれた、といった歴史的背景などを知ることでより魅力を感じることが出来ます。
ぱっと見でもわかる迫力や美しさだけでなく、ハイコンテキストな価値を体感できるとより一層心が満たされ、旅に出たかいがあるなと感じます。
ただ、歴史的な建造物や美術館の展示物には簡単な説明書きはありますが、読んでもなかなか頭に入ってこず、せっかくの作品の価値を味わいきれないもどかしさを感じることも多いです。。。
MOA美術館ではハイコンテキストな価値をのぞき見できる方法を試してみました。
〇MOA美術館とは?
まずは簡単に、MOA美術館について紹介します。
MOA美術館は、箱根美術館の創立者であり、実業家、そして宗教家の岡田茂吉氏が創設し、「Mokichi Okada Association」の頭文字を取り、MOAと名付けられました。
直径20m、世界最大級の万華鏡が投影された円形のホールや、豊臣秀吉ゆかりの黄金の茶室などが有名な熱海の人気観光スポットです。
高台にあり、相模灘の雄大な景観を眺めることもできます。
日本で初めて三ツ星レストランの「シェフ・パティシエ」を手にした鎧塚俊彦氏プロデュースのスイーツ店があり、人間国宝・室瀬美和デザインのカップとプレートでスイーツを頂くこともできます。
芸術への理解や知識のない私のような人にも十分に楽しめる魅力が詰まっているのが、人気の理由だったりします。
〇MOA美術館の芸術をもう一歩深く味わう方法
さて、今回はローコンテクストな魅力だけでなく、ハイコンテキストな魅力も味わいたいと思い「音声ガイド」を試してみました。
ガイドは自分にはない視点を与えてくれるので体感3倍は楽しめます。
というように、絵の中に描かれたモノが視界には入っているはずなのに、認知出来ていないことに気付きます。
なぜ月を見上げているのか、その絵の描かれた時代背景、どのような画風か、など楽しむための知識を与えながら見る芸術は、一層趣きが感じられます。
こちらの立派な屏風はそれぞれ156.0×172.2㎝の大きさでものすごい迫力があります。さすが国宝。
という解説を聞きながら見ると、梅の樹木の描き方や、緩やかな水流と梅の枝の曲線の違いなどにも目がいき、作品からなかなか目が離せなくなります。
また、X線解析などにより、屏風全体を占める金地には金箔が用いられていることが確認でき、水流の部分には一面に硫化銀が検出されたことから、銀箔を硫黄で硫化し黒色に変化させたことが推測されたそうです。
目ではわからない情報を与えられ、硫化銀の黒ってどんな色だろうと、作品に近寄って見たくなります。
こちらの茶壷は、高さ3mの展示ケースを江戸黒とも呼ばれる黒漆喰の壁で囲い、宇宙空間の中に作品が浮かぶように設計された特別展示室に飾られています。
この部屋に入った瞬間に、明らかに雰囲気が違うことには気づくのですが、空間デザインの狙いを知ることで、この感覚がどのような意図で作られているかが理解でき、なるほどな。と感心させられます。
また、茶壷の写真でガラスのケース越しとは思えないくらいきれいな写真であると気づくかもしれません。
MOA美術館では低反射高透過のガラスを用いておりガラスの存在感を極限までなくした展示がされています。
そのため、つい作品に近づきすぎてガラスに頭をぶつけてしまいました。
(私以外にもぶつけている人が多数いらっしゃいましたw)
ということで、音声ガイドを利用するだけで、素人の私でも芸術をより一層楽しむことが出来たという話でした。
ハイコンテキストなモノの価値を理解するためには、音声での説明は適しています。オタクの友人が推しを紹介して仲間を作っていくようなイメージでしょうか。
ぜひ、音声ガイド使ってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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