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#87 チャンスが巡ってくる人は、「○○がやりたかった」とは言わない(2024/05/22)

こんにちは。ITベンチャーエンジニアのこへいです。
先日、私のチームに業務委託としてジョインしてくれているメンバー(Yさん)から離任したいというお話をいただきました。

新たな挑戦をしたいというYさんを応援したいと思います。
ただ、果たしてYさんは新しい環境で本当にやりたいことが出来るのだろうかと感じています。
今日はそのことについて考えます。


〇Yさんの仕事ぶり

Yさんは1年程前から弊社に業務委託としてジョインし当初から私のチームで開発をしてくれているエンジニアです。
システム開発の業務経験は3年以上あり、そこそこの単価の方なので即戦力として期待はしていました。しかし、成果物の品質は製品レベルには到達しておらず、かなり細かい指示がないとうまく仕事が進められないため、手厚いフォローを要する方。というのが私の印象です。

また、MTGに無断で欠席したり、相手を怒らせたいのかな?と思うような言動が目立つ、ちょっとしちゃ困ったちゃんでした。。。

〇Yさんがやりたかったこと

Yさんからはもっと上流の仕事が出来る環境を求めて離任したいとのことでした。

実は4か月ほど前にも「上流の仕事がしたい」と申し出がありました。
弊社は受託のシステム開発をしており、上流というと顧客との要件の調整やシステムの設計を指します。Yさんのこれまでの仕事ぶりからその部分を任せるのは難しい旨をお伝えし「もっと検討要素のある自由度の高い仕事をお任せする」という落としどころ見つけました。

この4か月は、Yさんの要望に合わせて、それまでよりも規模が大きい機能の開発を依頼しました。ある程度の方向性はお伝えし、設計周りの提案もしていただき適宜フィードバックをしながら比較的密にコミュニケーションを取りながら仕事を進めていました。

そして、4か月が経ち、離任の話をいただいたという経緯です。

その際にも「もっと上流の仕事がしたい」とのことでした。
さらに「曖昧な指示への対応でダメ出しをされて不信感を持ってしまった。もっと明確な指示が欲しかった。」とのことでした。

自由度のある仕事をお任せしたので、こまめなマイルストーンを設定し適宜相談の場を設けていたのですが、マイルストーンを無視して先に進めてしまい手戻りが増えたり、テキストでのフィードバックの内容を正しく反映出来ていなかったために修正を依頼したというのが私の認識です。

認識の齟齬が生まれてしまったため、私にも落ち度があります。
しかし、自由度や提案の機会を求めたYさんの要望と、その仕事に対する言動に一貫性がなく困ってしまいました。

〇本当にやりたいならもう始めているはず

Yさんの要望を叶えるためにキチンと要求を出してくれるスタンスは喜ばしいことです。

しかし、チームにジョインいただいた当初から、設計を検討するMTGに業務委託のYさんにも参加いただき意見を求めていましたが、そこでの提案はほとんどなく、基本的には指示待ちのスタンスでした。

また、「上流がやりたい」という要望も、蓋を開けると弊社のトップエンジニア達と一緒に働きたいということでした。トップエンジニアの仕事になんとなく憧れを抱いてはいるが、具体的にどういうことをしているかの解像度が低かったようです。
(憧れの気持ちはすごくよくわかります。私もそういう時期がありました。)

ただし、自分のやりたいことを明確に言語化出来ず、フラットに与えられている提案のチャンスを一つずつ掴んで実力を証明していくということをせずに、「上流がやりたかった」というだけでは、やりたい仕事を手にすることは難しいと感じました。

また、本当にやりたいのであればやらせてもらうの待つのでなく、勝手に始めているのではないでしょうか。
トップレベルのエンジニアはみな勝手に提案したり、勝手に実装して自らチャンスを手繰り寄せています。
Yさんもその動きを目の前で見ていたので、感じ取る機会はあったはずです。


ということで、チャンスは待つのでなく、取りにいかないと巡ってこない。という話でした。
チャンスを作り寄せるには、自分が求める状態を解像度高く理解し、そこに近づくアクションをし、求めていることを言語化して周りに伝えることが重要ですね。

Yさんに対する言及はあくまでも私の視点からによるものです。ぜひ、次の職場では実力を発揮し、やりたい仕事を出来ることを祈っています。

また、私自身が自分のやりたいことを自ら勝ち取っていくんだという気持ちを持ち続けたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。


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