国語が得意な人の読み方体験授業×ICT
授業をもっと活性化できないものか…。
多くの先生方が悩まれているところかと思います。
国語科では特に、「作品を教えること」はできるものの、
その読み取り方を教えることが難しい、
または、意欲的に読み取りをさせることが難しい、
という悩みもよく聞きます。
そんな中で、あくまで、授業時数に余裕があれば、という限定がつきますが、
リテラチャー・サークルをさせることは、おすすめです。
(リンクを貼っていますので、ここを読めば概要は掴んでいただけます)
国語が得意な人、本を読むのが好きな人の頭の中で実際に行っている読み方を、
分担して行うことで共有し、体験するというものです。
さて、そんなリテラチャー・サークルですが、
プリントを1枚用意すれば、
後は子どもたちが頑張ってくれます。
非常に良くできた活動です。
ポイントとしては、
①読み取りの時間を充分とること(20分あると良い)
②話し合いの時間を充分とること(10分は必要)
③良い働きをした人の意見を共有すること(発表でふりかえり)
があります。
ここを押さえれば、
後は、子どもたちへの声かけと時間管理だけです。
教師も驚くような子どもたちの読み取りに出会えるかもしれません。
ギガスクールが議論される昨今、
この活動を、電子化できないものか…。
ということを考えてみました。
今回はスカイメニュークラウドの発表ノートを使ってみました。
発表ノートでは、スライドとして配布することができるので、
グループワークをすることで、役割を分担して同じスライドを編集できます。
また、イラストレーターは、スタイラスペンを配布していない学校なので、
プリントに描いたイラストを写真で貼り付けるスタイルにしています。
イラストレーター以外の役割は、最低2か所をノルマとし、
それ以上にある場合は生徒が自分でページをコピーして増やします。
各シートのデザインの工夫としては、
①シートの上部に役割を端的にまとめ、仕事を可視化した
②教科書の引用部分を青く統一して、見やすくした
③担当者の名前を入力する欄を作り、グループの誰の仕事か分かりやすくした
というところがあります。
スカイメニューの発表ノートを使う利点は、
①生徒の端末をモニタリングできるので、随時、声掛けができる
②枠のサイズに文字サイズを合わせてくれるので、レイアウトの指導が減る
③グループワーク機能で最大20グループまで作れるので、少人数の活動に適している
④提出を求めることができ、評価も返せる
⑤代表者に発表させるとき、生徒画面を提示しやすい
⑥別の班でも、提出したものをお互いに見ることができる
などが感じられました。
今回は1年生の教材『星の花の降るころに』安東みきえ(光村図書)で実施してみました。リテラチャー・サークルの部分は全3回です。
初めてのリテラチャー・サークルで、
読み取り自体は楽しんで取り組めました。
ただ、文学について話し合う力はまだまだ未熟なので、
脱線や、イラストいじりに流れてしまう傾向がありましたが、
回を重ねるごとに、少しずつ充実した話し合い活動になりました。
電子化することで、ノートや、プリントを回収しなくても、
こちらでいつでも見ることができるようになり、
評価しやすくなったという利点が、
教師としては大きいです。
一方、端末操作に不慣れな生徒はプリントでやる方が速いので、
本当はもっとたくさんの箇所について考察したのに、
書ききれなかった、という生徒が出てくるのが課題です。
なんでも電子化するのが良いとは思いませんが、
効率化、活性化のための良い手段のひとつとして、
考えてみてはいかがでしょうか?
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