京丹後で過ごす穏やかで幸せな時間|2024年・私の夏休み①
自分の夏休みが、静かに始まった。
今年も、夫の実家、京丹後へと足を運ぶ。
京丹後は、夏は肌を焦がすほど暑く、冬は骨まで冷えるほど寒い。
その極端な気候が、かえってこの土地の魅力を引き立てるのだろう。
畑で採れた農作物は驚くほど美味しく、海の恵みは新鮮で豊か。
そんな自然の恵みが、私にとっては何よりのご馳走だ。
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7ヶ月の愛犬、マロンにとっては初めての遠出。
家族みんなでの旅路に、最初は戸惑っていた様子だったが、実家の広さと家族みんなの笑顔に包まれると、すぐにその新しい環境に馴染んでいった。
彼の小さな体が広々とした庭を駆け回る姿を見て、私も心からほっとした。
昨日は、娘二人と一緒に近くの無印へ出かけた。
今日は、長女がいつも楽しみにしている宮津市の図書館へ。
家族との時間が、静かに、けれど確かに積み重なっていく。
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「宝くじが当たったら、一年くらい京丹後に住みたい!」と冗談めかして言う私に、夫は冷静に「あなた、飽き性だから、何か目的がないとすぐに飽きちゃうよ」と返してきた。
確かに、私は風の吹くまま、気の向くままに生きることに憧れを抱いている。
でも、それって本当に悪いことだろうか?人生の残り時間をカウントしながら、目的や理由を求めて生きることが、果たして唯一の道だろうか?
時には、何の目的もなく、ただ好きな場所で、好きな時間を過ごすことにだって、大きな意味があるんじゃないかと、私は思う。
夫の言葉には、失敗を恐れる慎重さがにじんでいる。
それは私たちの生活を安定させているけれど、同時に、私の中の何かがそっと囁く。
「すべてを計画通りに進めることが、本当に幸せにつながるのだろうか?」
京丹後の風のように、時に激しく、時に静かに、ただありのままに生きること。それが、今の私にとっては、何よりも大切に思える。
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今日の晩御飯は、お義父さんの畑で採れた新鮮なアイコときゅうり、それから丹後の名物『ばら寿司』をいただいた。
最高に贅沢で、家族みんなが満足した夕食だった。
マロンも一緒にその温かい空間にいたことが、私の心をさらに満たしてくれる。
この場所で過ごす、穏やかな時間をもう少し楽しんでいたい。
こうして与えられた時間が、どれほど貴重かを噛みしめながら。
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