読書会にはどんな人が来るのだろうか?
本章を読み、そんなことをぼんやりと考える中で、三浦隆宏さんの著書「活動の奇跡:アーレント政治理論と哲学カフェ」を読んだ。ハンナ・アーレントの著書と、哲学カフェという活動を結びつけて考察する本だった。最終章では、哲学カフェという対話の場を作ってきた三浦さんが、そうした場所に関わる人には〈観客〉と〈傍観者〉がいることを指摘している。
三浦さんはさらに、〈観客〉や〈傍観者〉が、読書会という場を続けていくうえで重要な役割、すなわち、制作者の役割を果たしうることを指摘している。
〈観客〉や〈傍観者〉であった人が、詩人や歴史家になり、制作物を残す。制作物は時をこえて残り、未来の人々に死者の言葉を届ける。そうを読み解くことができる。
ふと、こんなイメージが頭に浮かんだ。
本が集まる図書館がある。
時に読書会をする。
そこには〈観客〉や〈傍観者〉もいる。
次第に彼らが会話や記述を始める。
その記述が本になり、図書館に置かれる。
置かれた本を、誰かが読む。
読んだ人は、本を別の場所にもっていく。
別の場所で会話が始まる。
そこには〈観客〉や〈傍観者〉がいる。
そんなことがあったら良いなと、本章を読みながら考えた。
「ルチャ・リブロを読み直す」第5回読書会
課題図書:青木真兵(2021)『手づくりのアジールー「土着の知」が生まれるところ』晶文社
第5回:「「スマート」と闘う 藤原辰史×青木真兵」(P111-132)
2024年8月19日(月)20:00~22:00
会場:homeport(北20条)or オンライン
どなたでも参加可能です。参加希望の方は下記までご連絡ください。
kohan.seisakushitsu[a]gmail.com
※[a]を@に変更してください